
25日で見納めとなった東京・上野動物園の双子のジャイアントパンダは27日に中国へ出発します。そのため、54年ぶりに日本からパンダがいなくなります。そんななか、半年前にパンダが去った和歌山県白浜町を取材すると、激安の宿泊プランが登場するなど、穴場の観光地になっていました。
1泊3500円 破格の安さ
東京から飛行機でおよそ1時間の場所にある南紀白浜空港。今も至る所に、パンダのイラストが描かれています。駅にもパンダ、街を走っているバスもパンダです。
去年6月に4頭いたパンダはすべて中国に返還されました。しかし「パンダのまち」の面影が今も残っています。
黒のラインが手際よく彩られていくお菓子。もちろんパンダです。本物がいなくなった今も、なぜ作っているのでしょうか?
洋菓子店スタッフ
「(一日)100個とか出て。逆に売れている気がする。(パンダが)いる時よりも出ているので大変です」
少しでもパンダに触れようと、店を訪れる人が多いそうです。
一方、大きく変わった場所もあります。
タクシーの運転手
「『パンダのまち 白浜』という(看板が)あったが、極端になくなってしまった」
以前の白浜町役場。出入り口にあった大きな看板も今は撤去されています。観光のパンフレットも、パンダがいた所は今は「イルカショー」になっていました。
影響を受けているのが、宿泊施設です。
白浜温泉 紀州半島
出合ゆいマネージャー
「パンダがいたころより、稼働率が40%ほど落ちています」
旅館にはたくさんのパンダがあります。当初はすべての部屋をパンダで飾る予定でしたが、急きょ返還が決まり、断念したそうです。
パンダがいないピンチ。しかし、それをチャンスと捉え、思い切った作戦を打ち出しました。
「1人あたり素泊まりプランだと、1万2000円から7000円に宿泊料金を下げました」
高台ならではのオーシャンビューで、貸し切り風呂も無料で利用できる部屋が、1室(大人2人の場合)1万4000円からです。
さらに2月から6月までは、子ども料金が無料に。1部屋を「大人2人と子ども3人」で利用した場合、現在でも1室1万2250円ですが、子ども3人分が無料となり、支払うのは7000円だけ。大人1人あたり3500円という破格の安さです。
大阪からの観光客
「子育て世代でもありがたいね。だいぶ助かる」
出合マネージャー
「(Q.そこまでやって大丈夫なのか?)赤字覚悟で。家族旅行だと、子どもの人数が多ければ多いほど、費用が高くなって旅行を諦めてしまう人も多い」
まずは来てもらい、白浜の魅力に気付いてもらいたいといいます。
“日本三古湯”露天風呂も
かつて10頭のパンダを飼育していたアドベンチャーワールド。間近でかわいいパンダを見られるとあって、人気を集めていました。
「パンダのまち」と称された自治体は新たな動きを見せています。
白浜町観光課 長谷充浩主任
「パンダが少し後ろに下がることで、今までパンダの陰に隠れていたものが前に出ていく」
視界いっぱいに海が広がる露天風呂。実は、日本三古湯の1つとされています。他にも「三段壁」や「千畳敷」などの絶景が楽しめ、この時期は白良浜のビーチでライトアップイベントも行われています。
5月ごろには、新たに顔で湯気をじっくり楽しむ「顔湯」も完成する予定です。
「元々持っている魅力を再発信していく。いいチャンスに変えていかないといけない」
(2026年1月26日放送分より)
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