強硬から一転…トランプ政権“攻撃姿勢”修正 市民射殺に批判噴出“身内”からも
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移民を取り締まる捜査官が抗議活動中の男性を射殺した事件をめぐって、当初、大統領補佐官が男性を「暗殺者」と呼ぶなど攻撃的な姿勢のトランプ政権でしたが、ここに来て軌道修正を図っています。どういうことなのでしょうか。

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ミネソタ州ミネアポリス
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ミネソタ州ミネアポリス。トランプ政権によって移民政策の標的にされてきました。当局の職員が民間人を銃殺し、それに対する抗議デモが起きても。

トランプ大統領
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トランプ大統領
「金で雇われて騒動や反乱、面倒を起こす連中がいる。『恥を知れ』と連呼していた別の女性がいた。オペラ歌手並みの声量で、きっとプロに違いない」

当局の職員によって銃殺
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ただ、こうしたトランプ政権の方針の風向きが変わってきました。きっかけとなったのは、アレックス・プレッティさんが24日、当局の職員によって銃殺されたこと。政権側は当初、こう説明していました。

国土安全保障省 ノーム長官
「9ミリ拳銃を携行した男が捜査官に接近し、捜査官が命にかかわると判断し、自己防衛のため発砲しました」
(Q.根拠は)
「男は捜査を妨害するため危害を加えたのです」
(Q.捜査官を脅したというが)
「主張ではなく事実です」

CNN
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「自己防衛で仕方なく撃った」としていました。しかしその後、メディアなどによって多くの検証がされていきます。例えば、プレッティさんは銃を握ってはおらず、取り上げられた直後に撃たれたことが明らかに。

ニューヨーク・タイムズ
「2人の捜査官はプレッティさんに向けて10発の銃弾を放った。そのうち6発は、彼が地面に押さえつけられた状態で撃たれた」

今回の件は身内からも批判の声が出ています。

共和党 ティリス上院議員
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共和党 ティリス上院議員
「ノーム長官は明らかに管理能力がない。大きな組織を仕切ったことがなく、職務要件を一切満たしていない」

「銃を持って近付いてきた民間人を当局が撃っても正当化される」という主張に対しては支持団体からも。

プレッティさんが所持していた銃
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NRA(全米ライフル協会)
「危険で間違った見解だ。政治的発信力のある人たちに過激な発言を控えるよう求める」

こうした流れにより軌道修正は始まりました。

トランプ大統領
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トランプ大統領
「今後は少し手加減する。ボビーノは優秀だが、かなり型破りで、力を発揮できないこともある」

強権的だった現地の司令官を解任します。また、議会に提出した国土安全保障省の報告書では、プレッティさんが実際に銃を使おうとしていたかどうかについての言及を避けました。

一連の移民政策を主導するミラー補佐官も主張を変えています。事件直後、プレッティさんのことを「暗殺者」と呼んでいましたが、今は。

ミラー大統領次席補佐官
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ミラー大統領次席補佐官
「職員が規範に違反していた可能性がある」

しかし、あれだけ強硬だったのに一体なぜ。

トランプ大統領
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トランプ大統領
「何かあれば有権者の心境が変わって苦しい立場になる。だから、現職大統領の政党は中間選挙で“苦戦”する」

政治スケジュールが大きく関係していそうです。

外報部デスク 斉木文武記者
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外報部デスク 斉木文武記者
「トランプ大統領が態度を変えた背景には、当面の予算を確保する“つなぎ予算”の期限を30日に控えていることがあります。新しい予算法案の成立には野党・民主党の一部の賛成が不可欠で、民主党との決定的な対立を避けたいとの思惑もありそうです。公開された現場の映像と政権側の説明があまりにかけ離れていることから、11月に中間選挙を控えた身内の共和党からも批判の声が上がっていて、軌道修正を余儀なくされたとみられます」

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