
東京と香港で相次いで巨額の現金が奪われた事件で、驚きの事実が明らかになりました。香港警察は、逮捕した6人のうち、1人は被害者として事件を通報した日本人で、犯行グループに情報を流していた内通者だったと発表しました。
香港強盗に“日本人内通者”
香港警察が押収した机いっぱいの1万円札。上野、羽田、香港で立て続けに起きた巨額の現金を狙った強盗事件は、急展開を迎えました。
先月30日、香港の市街地にある両替店の前でタクシーを降りた2人の日本人が、2人組の強盗に襲われ、現金およそ5100万円が入ったリュックサックを奪われました。
31日、この事件を捜査していた香港警察は6人の容疑者を逮捕。その内訳は日本人男性が3人、中国本土出身者が2人、香港在住者が1人でした。
香港警察は捕まえた日本人男性3人のうち2人は強盗の実行犯とみています。そして、残る1人について、衝撃的な発表をしたのです。
香港警察
「2人の日本人男性が強盗被害を届け出ましたが、捜査の結果、そのうちの1人は実は内通者でした。他の日本人男性に情報を提供し強盗を実行させていたことが分かりました」
両替店の前で襲われ、事件の被害者とされていた日本人の1人が犯行グループの“内通者”だったというのです。
香港警察
「犯人が被害者の移動ルートや到着時間を把握していたことが分かりました。それは普通のことではありません。さらに、捜査の際に、つじつまが合わないことを言っていた人がいたため、強い疑念を抱きました。日本人、この人が内通者であるとみています。強盗の仲間です」
香港の警察は今後の捜査について…。
「暴力団が関係しているかやマネーロンダリングかどうかについては、私たちも積極的に捜査しています。さらに多くの人が逮捕される可能性があります」
長年犯罪組織などを取材するジャーナリストの石原行雄氏は上野、羽田、香港と続いた一連の事件の背景について、こう推測します。
「内通者がいて、こういうルートで、場所は最終的にここへ運ぶという詳細な計画があらかじめ犯行グループ側に漏らされて、そこから逆算して犯行計画を立ててピンポイントで襲撃するという犯罪です。非常に巧妙な戦略を立てたうえで行われている可能性が高いのかな」
香港警察は被害に遭った5100万円のうちおよそ1100万円をすでに押収していますが、残りの行方は分かっていません。
4億円強盗犯 千葉方面へ
先月29日夜、東京・上野で4億2000万円が強盗された事件でも新たな事実が判明しました。
犯人グループは、現場近くでひき逃げ事件を起こした後、車を乗り捨て、別の車に乗り換えて逃走。どちらの車も暴力団関係者名義のものであることが明らかになりました。逃走したのは、千葉県流山市方面と分かっています。
一方その2時間半後、羽田空港で1億9000万円を狙った強盗未遂事件の実行犯は3人で、逃走したのは横浜方面と判明しました。
警視庁は、逃走方面と人数の違いから、2つの事件の実行犯は異なるとみています。ただし、催涙スプレーなどを使う犯行手口が似ていることから、同一グループによる犯行とみて、行方を追っています。
一方、上野と羽田で現金を狙われたそれぞれのグループは、香港で両替するために現金を運ぶ途中でした。
このうち、上野で現金を奪われた一人が、この運搬の報酬システムについて明らかにしました。
上野で現金を奪われたグループの一人
「香港まで1回往復して運搬すると3万円の報酬がもらえる約束。ただ、今まで数回やったが報酬はもらえていない」(という趣旨の話)
捜査関係者は、被害者などの話や捜査状況を総合的に鑑みて、金の密輸グループが現金を香港に持ち出すのを狙った強盗事件とみています。
(2026年2月1日放送分より)
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