世界初の人工流れ星実証プロジェクト 日本の宇宙ベンチャー企業が3度目の挑戦へ
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 世界初となる人工流れ星の実証プロジェクトの発表会が4日に都内で開かれた。夜空を舞台にした「宇宙エンタメ」の挑戦とは。

【画像】3度目の挑戦をする代表の思いとは

人工流れ星プロジェクト

世界初
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宇宙ベンチャー企業「ALE」 岡島礼奈代表(46)
「国境や人種、昔の人も今の人も、きっとこれから未来の人も流れ星を見て感動していく、そんな思いを浮かべられる天体現象だと思っています」

 宇宙ビジネスを展開する企業「ALE」が4日、世界初の人工流れ星実証プロジェクト「スターライトチャレンジ」を始動すると発表した。

高度約400キロに人工衛星を打ち上げる
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 400キロ上空に打ち上げた人工衛星から、1センチほどの金属の球を放ち、それを大気圏で燃え尽きさせ、人工的に流れ星を発生させるというものだ。

代表が抱える思い

宇宙ベンチャー企業「ALE」 岡島礼奈代表
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 岡島代表に直接話を聞いた。

2019年1月と12月に人工衛星の打ち上げに成功
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 実は「ALE」が人工流れ星に挑戦するのは、今回が3度目だ。2019年の1月と12月、衛星の打ち上げ自体はうまくいったものの、金属の球を放出する装置が動作不良を起こし失敗した。

 岡島代表は、5年前の番組の取材に諦めず、実用化を目指すと話していた。しかし、失敗の原因が分かるまでに2年かかったという。

「金属固着といって、金属同士がくっついてしまうという状態だったんです」

原因が分かるまでに2年
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 宇宙の真空状態で、金属の球を装填(そうてん)する部分の金属同士が固くくっついてしまう現象が起きていたという。

 装置の改良を進めるなか、さらなる試練も…。

「人を大幅に減らしたというところです。そこが実は一番しんどいところです」

資金調達が思うようにいかない
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 2度の失敗で資金調達が思うようにいかなくなり、40人以上いたスタッフを10人以下にまで削減したという。

 それでも、諦めなかった岡島代表には、ある思いがあったという。

代表が抱える思い
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「流れ星を見た時に、多分子どもたちって『あれ?人ってこういうのを作れるの?』と思う。子どもたちが科学に興味を持ってくれたりすると、未来に対してのポジティブなワクワク感というのを持ってもらえると、きっとそういった子どもたちが良い、楽しいすてきな世の中を作ってくれるんじゃないかな」

3度目の挑戦へ

流れ星でんき
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 人工流れ星を通して子どもたちに科学に興味を持ってもらうことで、明るい未来づくりに貢献したい。そんな思いに賛同しパートナー企業となった「auでんき」の運営会社が、「流れ星でんき」という、科学を学びながら人工流れ星プロジェクトを応援できる新しい電力プランを開始している。

 そうした協力を得ながら、ようやくこぎつけた3度目の挑戦。

3度目の挑戦
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 2028年度中に行う実証実験で成功すれば2029年から2030年に商業化し、国内外のイベントなどで人工流れ星のショーを実現させたいとしている。

「(Q.今の心境はどうですか?)時間がかかったが、本当に次こそうまくいかせるぞという気持ちです」

宇宙開発のお仕事体験開始

 諦めずに3度目の挑戦を迎えるなか、海外からの依頼も来ているという。

海外からの依頼
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 平和のためにパレスチナ・ガザ地区で人工流れ星を流してほしいというものだ。

 海外の依頼者は、「停戦の日に流れ星を流すことで空から降ってくるのは爆弾じゃない。平和のために空を使うことだってできるというメッセージを伝えたい」と話した。

宇宙開発のお仕事体験
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 そして未来につながる新たな取り組みも始まっている。それが宇宙開発のお仕事体験だ。

 子どもから大人まで人工衛星の組み立て工程や各種試験の様子を見学できるなど、宇宙開発の現場を体感できる体験会などを全国で行っていくという。

岡島代表
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 宇宙ベンチャー企業「ALE」の岡島代表は、「普段は見ることのできない『本物の科学』に触れる機会を提供し、教科書では学べない挑戦への熱量や未知の世界に挑むワクワク感を共有し、未来の科学者やエンジニアが育つ土壌を作りたい」と話した。

(2026年2月5日放送分より)

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