衆院選で自民圧勝 歴代最多316議席 「消費減税」「憲法改正」今後の優先課題は?
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 8日に衆院選の投開票が行われ、自民党が歴代最多の316議席と単独で3分の2を超える議席を獲得した。歴史的大勝の要因は何だったのか。

今後の政策について高市総理は?

無党派層の支持も

単独で3分の2を超えた
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 自民党は公示前の198議席を大きく上回り、歴代最多の316議席を獲得した。単独で3分の2を超えている。

自民は14議席を他党へ譲る結果に
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 一方で立憲民主党と公明党が合流して結党した「中道改革連合」は、118席減らした。公示前の167議席から大幅に減って、49議席にとどまった。

 小選挙区での当選者をみると、全289選挙区のうち、自民党は249議席を獲得した。地図をみても大阪以外のほとんどの選挙区で自民党が勝利し、全体の86%を占める結果となった。

 また、比例代表での獲得議席をみると176議席中、自民党が67議席と、トップの38%だった。ただ、比例名簿に記載した候補者が足りず、合わせて14議席を他党へ譲る結果となった。つまり名簿切れがなければ、自民党は330議席を獲得するはずだった。

年代別 比例の投票先
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 ANN出口調査で聞いた、比例の投票先を年代別に見てみると、10代から80代以上まですべての年代で、自民党への投票が最も多いという結果になった。

自民の勝因は?
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 では自民党の勝因は何だったのか。前回参院選での比例投票先と合わせて聞いたところ、前回の参院選で国民民主党の投票した人の18%が自民党に投票していた。

 前回は参政党に投票していた人の19%が今回、自民党に投票したと答えた。前回、自民党を離れたとされる保守票が一部、自民党に戻ってきたともいえる状況だ。

 また、自分は無党派だという人に比例の投票先を聞いたところ、最も多い24%が自民党に投票していて、無党派層の支持を集めたことも要因の一つとみられている。

中道は大敗 結果に明暗

 中道改革連合の敗因をみていく。

公明党出身者は全員が当選
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 中道改革連合は公示前の167議席から118議席を減らして、49議席になった。朝日新聞によると、去年の参院選の比例区で立憲に投票した人のうち、今回中道に投票したという人は78%だった。同様に去年、公明に投票した人のうち今回、中道に投票した人は73%で4分の1ほどに減っている。立憲・公明ともに支持者をまとめきれなかった可能性がある。

 また、減った中道の議席のすべてが立憲出身者で、公明党出身者は全員が当選し、数は変わらなかった。

 なぜ、立憲出身者だけが落選する結果となったのか?新党結成の際、公明党は小選挙区から撤退するとした。その代わりに公明出身者を比例の全ブロックの上位で優遇することになった。

 こうしたことも影響してか、選挙区で落選した安住淳共同幹事長や元民主党代表の小沢一郎氏、立憲民主党で初代代表を務めた枝野幸男氏などは、比例で復活当選できなかった。結果として立憲民主党出身の幹部や大物議員の落選が相次いだ。

 8日、今回の大敗における自らの責任について、野田佳彦共同代表は「万死に値する大きな責任だ」と話していて、両共同代表ともに9日に進退を表明するとみられている。

躍進のチームみらい

 では、議席を増やした野党はどう受け止めているのか。

議席を増やした野党は
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 まずは去年の参院選で躍進した国民民主党と参政党をみていく。

 国民民主党は公示前の27議席から1議席増やして28議席。玉木雄一郎代表は「これだけの逆風の中でよくここまで持ちこたえた。高市政権と重なりがあり、支持が一部自民党に流れた」と話している。

 参政党は2議席から15議席と、7倍以上に増える躍進ぶりだったが、30議席を目指すとしていた神谷宗幣代表は「手応えはあったが高市氏個人の人気がすごかった。差別化できなかった」とし、どちらも高市政権との違いを打ち出せなかったとしている。

 一方で衆議院に議席がなかったチームみらいは11議席を獲得した。安野貴博党首は、消費減税に賛成しない姿勢を示したことが、税率維持を求める層の「唯一の受け皿になれた」と他党との違いを打ち出して躍進できたと話していた。

今後の政策は?

“裏金問題”関与の議員
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 今回の衆院選では、自民党の派閥による裏金問題に関わった議員の多くが当選している。前回2024年の衆院選では、裏金問題に関わった候補者46人のうち自民党が公認したのが34人、公認を得られず無所属で立候補したのが12人だった。結果18人が当選している。

 一方、今回、自民党が離党勧告処分を行った議員を除いて、裏金問題に関わった候補者は44人だったが、95%以上の42人が当選する結果となった。

 選挙戦で消費減税や憲法改正を訴えた高市総理だが、今後、優先する課題についてみていく。

すべての委員会で過半数を握れる自民
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 今回、自民党は3分の2を超える議席を獲得したことで、衆議院のすべての委員会で過半数を握れるうえに、衆議院を通過した法案が参議院で否決されても、衆議院で再び可決して成立させられる。

 また、憲法改正に必要な国会発議をするための議席を衆議院で確保したことになる。

 ただ、発議には参議院の3分の2の賛成も必要で、改正するには、さらに国民投票による過半数の賛成も必要になる。

今後の政策について
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 選挙で歴史的大勝を収めた高市総理は、どんな政策を優先していくのか。8日、テレビ番組に出演した高市総理は「憲法改正は(自民党の)党是だ」と憲法改正に改めて意欲を示した。

 また、殺傷能力のある武器の輸出について「友好国や同志国が国民を守るものであれば移転してもいいのではないか」と前向きな姿勢を強調した。

 一方で、消費減税については「国民会議(の設置を)できるだけ早く呼びかけ、議論を加速したい」とこれまでと同様の主張を繰り返している。

(2026年2月9日放送分より)

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