
“異例ずくめ”の3連休となりそうです。“異例の暖かさ”に加え、“異例の渇水”、さらに中国の大型連休「春節」が重なり、本来であれば賑わうはずの観光地でも、今年はいつもと異なる“景色”が広がっていました。(2月21日OA「サタデーステーション」)
“異例ずくめ”の3連休 変わる景色
静岡県河津町。
報告・仁科健吾アナウンサー
「かなり賑わいを見せています。ほぼ満開を迎えた河津桜がキレイにライトアップされています。まるで桜のトンネルを歩いているかのような感覚を覚えます」
約850本が4キロにわたって続く河津桜。幻想的な景色が人々を楽しませています。去年よりも2週間早く見ごろを迎えました。
富士市から来た観光客
「なかなかこんなに綺麗に咲いてるところに居合わせることがないので素敵だなと思います」
「こんなに早く咲いてるところがあると」
東京から来た観光客
「こんなに早く咲いてる所があると知らなかったのでびっくりです」
「ちょうど満開でね、よかったね」
三連休初日、天候にも恵まれ多くの観光客が押し寄せました。
神奈川から来た観光客
「地元が青森なのでこの時期に桜を見れることがないので、すごいキレイ。うれしいですね」
21日は3月上旬並みの陽気となり、半そで姿の人も。人口6300人の河津町に50万人以上が訪れるという「桜まつり」。例年、駐車場が大混雑するなど、オーバーツーリズムが問題となっていましたが…。
報告・仁科健吾アナウンサー
「駐車場の混雑を避けるために今年から土日・祝日は実行委員会が運営する15カ所の駐車料金が倍の2000円に上がりました」
一方で付近の民間駐車場は1000円で、駐車場の混雑を分散させる狙いがあります。実際に車でやってきた家族は…。
御殿場市から来た観光客
「歩いて7分くらいのところ。場所もそこまで変わらないので。それなら1000円の方がいいかなと思って」
河津町観光協会 諸星正彦事務局長
「来ていただいた人には『また来年も行こうね』と思っていただけるような祭りに」
“異例の暖かさ”4月並み続出
21日、最高気温が15.7℃となり3月下旬並みの陽気となった東京都心部。上野では、誤算だったと嘆く人が。
キッチンカーの店主
「もうちょっと寒いほうが鍋もおでんも売れると思いますけど」
あたたかい鍋を楽しめる野外イベント。山形からはるばるやって来て、芋煮を販売している人もいました。
キッチンカーの店主
「半袖でもいけるかなって思うくらい暖かいです」
来場客
「着てくるものを間違えたかなと思っています」
全国では、観測地点の半数以上で4月並みの気温となりました。春本番の陽気によって心配なのが花粉です。暖かさや乾燥などで多く飛散すると言われています。まさに、この三連休が当てはまります。今日は、東京や神奈川などで非常に多く飛んだことが確認されています。連日の乾燥によって異常事態となっている所がありました。
“異例の渇水”レジャーも直撃
KBH河口湖ボートハウス 大町悦章社長
「本来は頭の超えるくらいまで水が常時あるので」
富士山の麓、河口湖の水位は基準値を4メートル下回り、データが残る1998年以降、最も低くなっています。通常、湖に浮かんでいる史跡「六角堂」は今、歩いて渡れます。生態系にも影響が出そうだと言います。
KBH河口湖ボートハウス 大町悦章社長
「すごく心配してるのがこれから産卵をワカサギは迎えるんですね」
これまで水に浸かっていた水草の根本などが産卵場所だったと言いますが、今は干上がっています。ワカサギの量が減る恐れがあるというのです。
東京から来た観光客
「全く釣れませんでした。ゼロで見事に」
KBH河口湖ボートハウス 大町悦章社長
「1月末ぐらいからほんと明らかにお客さんの釣果が下がっちゃって。梅雨まではそんなにまとまった雨は降らないので、どこかにバイトしに行こうかなと」
春節期間も様変わり“異例の光景”
一方、静岡県では、春節の時期としては異例の光景が広がっていました。
報告・水野正路ディレクター
「皆さんお刺身を焼いて食べてます」
和食を楽しんでいたのは、ベトナムからの団体客です。肉を焼くための卓上コンロを使って、刺身に火を通している人も目立っていました。
ベトナムからの観光客
「生ものは食べないので…まだ味になれていません」
春節の時期は、利用客のおよそ7割が、中国本土からの旅行客だったといいますが、
今年は1割ほどまでに激減。しかし…
玉露の里 小澤藤則 店長
「ベトナム、韓国、台湾等の旅行会社と繋がりを持つように強化してきたので、それほど影響はない」
「これは外国人受けのいいワサビふりかけとベトナムの魚醤」
「(Qベトナムのお客さん用?)そうです」
静岡県は去年1月から10月にかけて、外国人宿泊客のうち、中国からの観光客の比率が半分近くを占め、全国トップでした。しかし、今年の春節期間は、各地で観光客の顔ぶれが様変わりしています。ベトナムからの団体客がその後向かったのは、茶道の体験でした。
ベトナムからの観光客
「苦い…」
玉露の里 小澤藤則 店長
「作法の厳しさはなるべく抑えて、お客様に楽しんでお茶を召し上がっていただくような形で進めている」
中国との定期便が多かった空港でも、大きな変化が起きていました。
報告・水野正路ディレクター
「韓国からの便が到着し、お客さんが続々と出てきています」
静岡空港では現在、中国との3路線が欠航中。「中国便ゼロ」のまま春節を迎えるという、かつてない事態に直面しています。その一方で、韓国やベトナムとの間では、この春から、新たな定期便が就航予定です。
韓国からの観光客
「静岡は景色や風景が良いと(韓国で)言われていて、富士山を見たがっていて来ました」
「旅費もほどほどで特に飛行機代が安かったです。大学生で貧乏なので」
訪日客 中国からは激減も欧米など増加 宿泊施設で明暗も
こうした状況を裏付けるようなデータが今週、公表されました。1月に日本を訪れた外国人の数を去年と比べると、中国は、訪日自粛の影響から6割以上も減少。一方で、他のアジアやヨーロッパなどは大きな伸びを見せています。
イスラエルからの観光客
「美しい風景を見に来ました」
ドイツからの観光客
「彼が(日本は)すてきな場所だよと教えてくれて、ずっといってみたいと思っていました」
「(旅費は)私たちにとってはかなり安いです」
オーストラリアからの観光客
「地域の文化に触れることが好きで、先ほど温泉卵を作ってきました」
ミシュランガイドにも掲載された、熱海市内の高級ホテル「熱海パールスターホテル」では、春節の時期には、中国から宿泊客が半分を占めることもあったと言いますが、今年は…
熱海パールスターホテル 大川真実さん
「中国本土からのお客様は減ってしまったが、その代わりに別の中国圏のお客様や欧米のお客様が逆にご予約をいただいておりまして、全体的には変わっていない状況」
一方で“壊滅的”な状況になっているホテルもありました。
報告・小山颯ディレクター
「現在、チェックインのピークの時間帯なんですが、ロビーは閑散としています」
ピーク時には、中国からの宿泊客がおよそ9割を占めていたという、こちらのホテル。21日は、全225部屋が満室という予約状況が一転、直前のキャンセルが相次ぎ、最終的に埋まったのは、49部屋だけでした。
富士山リゾートホテルなど所有グループの運営責任者 岩崎肇さん
「この2月に向けても(予約を)一応仮で抑えて下さいという要望は多かった、中国の団体さんとかでも。ただまた同じような形でキャンセルされてしまう中国の方の予約を最初から断るわけにもいかず、他の国の予約の調整がなかなか難しくて」
この数カ月は、月に数千万円の減収、という状況が続いているといいます。
富士山リゾートホテルなど所有グループの運営責任者 岩崎肇さん
「インバウンドに特化しない形に、切り替えなきゃいけないのかなと」
