緊張高まるイラン情勢 もしアメリカが攻撃実行するなら考えられるタイミングは?

アメリカのトランプ大統領は20日、核問題でイランに要求を受け入れさせるため、軍事施設などへの限定的な攻撃を検討しているかと記者団に問われ、「検討していると言ってもいいだろう」と述べました。実際に攻撃に踏み切る可能性は、どれくらいあるのでようか。(2月21日OA「サタデーステーション」)

「攻撃はいつなのか」という段階

高島彩キャスター
「柳澤さん、イラン情勢はさらに混迷を深めていますが、現在の状況をどう見ていますか?」

ジャーナリスト柳澤秀夫氏
「核開発問題でアメリカとイランが合意に達するのは極めて困難な情勢だと言っても過言ではないと思うんですよね。ですから『アメリカがイランを攻撃するのがいつなのか?』という段階に来てると言っていいと思うんですよ。アメリカ軍の動きなんですが、すでに空母エイブラハム・リンカーンを中心とした空母打撃群はオマーンの沖合に展開していると言われています。さらに2隻目の空母ジェラルド・フォードも地中海に入って、間もなくイスラエルの沖合に来るだろうと言われています。それとアメリカ軍の中東最大の基地があるカタール、こういった所にはすでに迎撃ミサイルの部隊が配備されていると言われています。こういったアメリカ軍の展開は2003年のイラク戦争以来だと言われています」
「さらにアメリカはイランの反体制派に対して、最新式の通信機材をひそかに持ち込んで渡しているという情報があるんです。アメリカはイランの体制を内側から崩壊するような構図を作りたいと。今年の初めに反政府デモがありましたが、当局側がネットワークを遮断したことによって動きを封じこめられたので、それを教訓としたと言われています」

高島彩キャスター
「緊張感が高まっている状況ですが、実際の攻撃のタイミングについてはどう見ていますか?」

ジャーナリスト柳澤秀夫氏
「トランプ大統領自身『今後10日から15日間は待つ』というようなことを言っています。イランも2日から3日の間に合意案の素案、たたき台を示すと言っていますので、すぐに攻撃ということではないと思います。ただこの後のアメリカの予定を見ると、議会での一般教書演説が2月24日、クリントン元大統領のエプスタイン事件に関連する議会証言が予想されています。これが行われると『トランプ大統領もこの事件に関わっていた』とも言われていて、米国民の関心が向くということになるので、それを避けたいという思惑が十分にあると思います。そして今月末には、ルビオ国務長官がイスラエルを訪問すると。その後は日米首脳会談が3月19日に予定されていますが、そこまでの間に時間が空くので『3月に入ると攻撃に踏み切るのではないか』という見方ができます」

ホルムズ海峡封鎖の可能性も?

高島彩キャスター
「仮にですが、アメリカが攻撃に踏み切った場合、イランはどういった対抗をしてくるんでしょうか?」

ジャーナリスト柳澤秀夫氏
「当然アメリカ軍に対するミサイル攻撃、あるいは敵対するイスラエルに攻撃、というのはあると思うんですが、今回イランは“ホルムズ海峡を封鎖する”可能性をかなり強く打ち出しているんです。ホルムズ海峡は世界の原油の20%、日本の場合には90%が通過するということなんですが、この海域でイランはすでに軍事演習を繰り返しています。これまでもイランは『ホルムズ海峡の海域を封鎖する』と言ったことはあったんですが、これまで一度も封鎖したことはありません。もしこれが封鎖されることになれば、石油タンカーが思うように航行できなくなってしまい、世界経済における影響は極めて大きく、燃油価格の急騰、ガソリンの値段も上がるだろうということで影響は非常に大きくなってくると思います」

高島彩キャスター
「ホルムズ海峡は、非常に浅い部分もあるんですよね?」

ジャーナリスト柳澤秀夫氏
「一番狭い部分で幅が約33k。実際に船が通る所はもっと狭いんです。水深も一番浅い所は75~100メートルくらい。そこにもしイラン軍が機雷を敷設したり、沿岸から攻撃したりと、ここで何かが起きてしまったらホルムズ海峡は航行が出来なくなるということで影響は甚大だと思います」

高島彩キャスター
「ホルムズ海峡はたびたび話題になりますよね」

ジャーナリスト柳澤秀夫氏
「これまでイランは何度も脅しはかけてきたんですが、今回ほど『実際に封鎖する』という事に踏み込んだ言及はこれまでなかったんですよ。イランにしてみれば、アメリカの攻撃で相当追い込まれて内部崩壊を起こしかねないのではないか、という段階まできているという事かもしれません」

高島彩キャスター
「こういった軍事衝突は、中東だけではなく私たち日本人の暮らし、また経済にも直結する問題でもありますからね、今後の動きを注意深く見ていく必要があります」

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