イスラエルとアメリカがイランへの攻撃を開始し、トランプ大統領はSNSで「再び核開発ができないよう徹底的に攻撃する」と表明した。作戦名は「エピック・フューリー(壮絶な怒り)」。イラン側も反撃に出るなど緊張が高まっている。こうした動きについて、国際情勢ウォッチャーの武隈喜一氏に聞いた。
トランプ氏は演説で、「イランの中距離弾道ミサイルの開発と核兵器の開発保持を許さない」と強調。「アメリカはイランの核の脅威にさらされてはならない」と述べた。さらに1979年のテヘランのアメリカ大使館占拠事件に触れ、イランを「テロのスポンサーとしてのナンバーワンだ」と非難。ハマスによるイスラエル攻撃にも言及し、核や弾道ミサイル開発を進めるイラン幹部を「一掃する」として、レジームチェンジ=政権転覆を目指す考えを明確にした。
武隈氏は、今回の演説について「これまでよりもはるかに強いメッセージだ」と指摘。「核開発だけでなく、弾道ミサイルを含めたイランの軍事力強化そのものを否定し、政権は転覆されなければならないと打ち出した」と分析した。
一方、イラン革命前のパーレビ王朝最後の国王の息子、レザー・パーレビ氏はSNSで「イスラム共和国は終わりを迎えつつある」と投稿。治安部隊に蜂起を呼びかけた。
これについて武隈氏は、「国民の不満は確かに強い」としつつも、「アメリカに長く滞在し、アメリカ政府と関係の深いパーレビ氏の呼びかけに国民が素直に応じるかは単純ではない」との見方を示した。また「仮に現政権が倒れても、その後どのような体制が生まれるのかは混沌としている」と述べた。
イラン国内ではインターネット接続が平常時の約4%にまで低下していると報じられている。武隈氏は「有事の際には情報統制が行われる。政府が情報を絞っている可能性が高い」と説明した。
26日にスイス・ジュネーブで核協議が行われたばかりだったが、武隈氏は「かなり前から政権転覆を視野に攻撃を決めていた可能性がある」と指摘。「協議は時間を引き延ばす手段だったようにも見える」と語った。
すでにイランの反撃も始まったとされる。武隈氏は「米軍兵士に被害が出ればトランプ政権にとって大きな痛手になる」としたうえで、「正面衝突を続ける数日になる可能性がある」との見通しを示した。(ANNニュース)
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