ヒトミさんが高校1年生の時、母親には交際中の男性がいた。その男性は、ネグレクトや暴力を振るう母親との間で板挟みになっていたヒトミさんの精神的な支えとなり、のちにヒトミさんが「パパ」と呼ぶことになる存在だった。しかし、ある日の食事の帰り道、密室となった車内で事件は起きた。送り届けてくれたはずの男性がなかなかドアの鍵を開けず、いきなりヒトミさんにキスをしてきたのだという。「高1の私に……。もうびっくりして、鍵をバンって開けて走って逃げた」と、当時の恐怖を震える声で振り返った。
幼少期から「お前が一番ブスでデブ」と実母に罵倒され、親戚宅をたらい回しにされてきたヒトミさんにとって、唯一の味方だと思っていた「パパ」からの裏切り。パニックになった彼女を救ったのは、電話越しに「帰ってきなさい」と泣いて受け入れてくれた祖母・カズコさんだった。この事件をきっかけに、ヒトミさんは「本当に自分を娘として愛してくれているのは誰か」を悟り、荒れていた生活を改めて受験に励むなど、自らの人生を取り戻す一歩を踏み出したそうだ。
