10日の衆議院財務金融委員会で、中道改革連合の岡本三成議員が「住宅ローン減税だけでなく、家賃支援の導入を」と訴えた。
岡本議員は、住宅ローン控除による所得税の減収額が年間8500億円程度だとしたうえで、「もともと法の趣旨としては、住宅を購入促進していくとそこで国内消費が大きく乗数として生まれる。確かに家を購入するときには家電を購入する方も多いですし、カーテン、家具いろいろなものが売れるので、やはり乗数効果は広まっていくと思う」と住宅ローン減税の効果を認めた。
続けて「実はOECD諸国と比べると日本は住居に対する公的資金の割合が非常に少ないと指摘されています。公的住宅にお住まいの方の比率でいうとオランダは約34%、オーストリア24%、イギリス16%、フランス14%そして日本は6%。もともと公的住宅にお住まいの方は少ない。日本はすでに民間住宅で空き家もたくさんありますので、公的住宅を作っていこうというフェーズではないと思っている」と指摘。
そして「衣食住の中で、住むところというのが大切な社会保障という考え方がOECDの中では一般的になっているにもかかわらず、日本においては、住宅を購入する方には支援があるけれども賃貸の方には支援がないんですね。世界も今、住宅の支援が購入者支援から賃貸支援に移ってきています。イギリスも大きくそういうふうに舵を切っています。住宅を購入されている方も大切な日本国民ですけれども、賃貸でお住まいの方も日本国民ですから、そこに差があるというのはおかしいんではないかと思っている」と訴えた。
そして、住宅ローン減税の8500億円と同じ金額を家賃支援に充てると、低所得世帯に限定した場合、月1万8000円の家賃補助ができるという自らの試算を示した。中間所得層、半分くらいの人が受け取るまで広げた場合は、月6000円の家賃補助ができるとした。
岡本議員はそのうえで、「私は住宅ローン減税はすごく大切だと思っている。ただ、住宅支援というのが社会保障の根幹の一つになってきているのがOECDの基本的なトレンドであれば、同じ金額を、家賃を払っている低所得・中間所得ぐらいの方にも受け取っていただくぐらいの住宅家賃支援を、福祉国家を目指す日本としては考える時ではないかと思っているんですがいかがでしょうか」と質問した。
これに対し片山さつき財務大臣は「住まいは生活の基盤でありまして、子育て世代を含めて住宅に係るさまざまなニーズに応えていくことは重要でありまして、我が国ではこうした観点から住宅ローン控除以外にも、低所得者を対象とした公営住宅の供給ですとか、子育て世代を含む住宅確保要配慮者の入居を拒まない住宅の確保など、住宅に係るさまざまな支援を行ってきている」と説明。
そのうえで「賃貸住宅向けの税制支援を講ずることについては、今申し上げた非常にさまざまな施策に加えて税制上の優遇策を導入する必要性を精査する必要が当然ございます。また高額の家賃を払う高所得者ほど税負担の軽減効果が大きくなるとか、あるいはそもそも所得が少なく納税額が少ない方々に対しては控除が効かないこともありますから、そういったことをどう考えるといった結構実務的にも、あるいは分配面でも難しいところも出てきます。しっかりそういうことを全て慎重に検討していく必要はある」と慎重な考えを示した。
岡本議員は「大臣これぜひ具体的な仕組みはお任せいたしますので、コンセプトとしてご検討いただきたいんです。日本には公的住宅があるとおっしゃいました。その通りですけど、公的住宅の比率が6%というのは、OECD主要国で最低水準です。またフェアでなければいけないが、住宅を取得されている方も納税者ですけれども賃貸の方も納税者です。全員賃貸の方にばらまくのは論外だと思いますが、ターゲットを絞って、住居を社会保障の本質的な一つとしてそろそろ考えていくようなことも重要だ。ぜひご検討をお願いしたい」と述べて締めくくった。(ABEMA NEWS)
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