
太平洋戦争後にフィリピンに残された残留2世の女性が、家庭裁判所に日本国籍の回復を申し立てました。テレビ朝日の取材で日本人の父の親族が判明していて、女性は今年1月、父の墓参りのため、国費で来日しています。
(報道局 松本健吾)
フィリピン残留日本人2世のカンバ・ロサリナさん(95)は、3月25日、日本国籍を回復するための「就籍」を鳥取家庭裁判所米子支部に申し立て、受理されました。
ロサリナさんは、戦前にフィリピンに移住した日本人の父・神庭利太(かんば・りた)さんと現地の女性の間に生まれました。
戦前の国籍法では、日本人の父を持つ子どもには、日本国籍が与えられましたがロサリナさんなど残留2世の多くは両親の婚姻記録などが戦禍で失われたため、証拠が不十分として、無国籍状態となりました。
テレビ朝日では、2022年から支援団体と協力し、ロサリナさんの父の行方を取材。去年、鳥取県伯耆町で暮らす親族を発見、父・利太さんに関する証言や証拠などを得ました。
今年1月には、国籍回復を支援する日本政府が行った一時帰国事業としてロサリナさんは来日し、父の墓参りなどが実現しています。
残留2世の日本国籍の回復をめぐっては、タケイ・ホセ(82)さんら4人がDNA鑑定などによって日本人の父との血縁関係が認められたにも関わらず、「『法律上の父』とは認められない」として、家庭裁判所、高等裁判所と相次いで申し立てが却下されています。
フィリピンには、今も日本国籍の回復を求める残留2世が約50人残されていて、国籍回復が間に合わず亡くなる人もいます。
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