在日米軍基地からイランに向かった部隊は「参戦?」「移動?」 日本政府への説明あった? 在日米軍の攻撃参加を日本は容認する? 国会で議論

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共産党・仁比聡平議員
【映像】仁比氏「独大統領は米の国際法違反を非難」(実際の様子)
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 30日の参議院予算委員会で、共産党の仁比聡平議員が、在日米軍のイラン攻撃参加をめぐって質問した。

【映像】仁比氏「独大統領は米の国際法違反を非難」(実際の様子)

 仁比議員はまず「佐世保から出撃した強襲揚陸艦トリポリを軸に、沖縄キャンプハンセンの第31海兵遠征部隊、岩国のF35Bなど上陸作戦、地上戦の精鋭部隊がイラン近辺に到着したとされています。横須賀のイージス艦や三沢からのF16戦闘機も参加している。政府にはどのような説明があったのでしょうか」と質問。

 これに対し茂木敏充外務大臣は「米軍とは日ごろから緊密にやり取りをしておりますが、米軍の運用の都合により、米軍の部隊等を我が国の基地から他の地域に移動させる、このことは日米安全保障条約上も問題はなく、また事前協議の対象とはなっておりません」と答えた。

 仁比議員は「移動ではなくイラン戦争への参戦でしょう。動員じゃないですか。米軍は治外法権なのかと。アメリカ・イスラエルのイラン攻撃は国際法に違反しています。学校や民間施設攻撃など人道に反する戦争犯罪も起こしてきました。在日米軍基地がその重要拠点にされる、ということになれば、イランを含む中東諸国との友好信頼関係を大きく損なうことになると思います」と指摘。

 続けて「アメリカは数週間の地上作戦を準備していると報じられてもいますが、在日米軍が陸軍の空挺部隊や空母打撃群とともにさらなる大規模攻撃、あるいはカーグ島などへの地上戦に及べば、鎮静化どころか犠牲は格段に拡大し、泥沼のエスカレートということになると思うんですね。総理はこうしたエスカレートや在日米軍の攻撃参加を容認されるんでしょうか」と質問した。

 ここで総理ではなく茂木外務大臣が指名され、「日本に駐留している米軍の移動についてはお話をしたとおりです。そして今あたかも攻撃が始まったようなお話をされておりますけれど、今、米国はイランとの間で停戦に向けた協議も進めているのも事実でありまして、事態がどう推移していくかについては注視をしたいと思っております。我が国として事態の早期鎮静化が極めて重要であるということは、先日の日米首脳会談でも高市総理からトランプ大統領に対して明確に申し上げたところです。同時に先週末行われましたG7の外相会合におきましても、事態の早期沈静化の重要性につきましては参加各国の共通の理解を得ているところです」と答えた。

 仁比議員は「私は憲法9条の下でトランプ政権に戦争をやめよと求める事が、日本が果たすべき役割だと思います。そうしてこそ日本がどの国にも敵対する意思を持たない平和国家として、中東各国と積み重ねてきた信頼関係に基づいて戦争を終わらせ、ホルムズ海峡の安全を回復するための外交的役割を果たせると思うんですね。総理いかがですか」と詰め寄った。

 これに対し高市総理は「先日の日米首脳会談でも、何よりも重要なことは事態の早期鎮静化そして世界経済の悪化を防ぐ取り組みを続けていくことであり、その旨を私から指摘をしたところでございます」と答えた。

 仁比議員は「事態がここに及んでも米トランプ政権を批判することができない。イランを非難するだけで沈静化に向かうような状況ではないと。それは総理もお考えですよね」とさらに質問。

 ここでまた茂木外務大臣が登場。「イランについて、私もアラグチ外相と2度にわたって協議をしておりますけれど、湾岸諸国の民間施設、エネルギー施設等に対する攻撃、そしてまたホルムズ海峡を実質的に閉鎖することによってエネルギー価格が高騰する、また世界的にエネルギーの需給がひっ迫する、このことについては強い懸念を持っている、すぐにやめるように申し上げております。そしてイランに対してもイスラエルに対しても、さらにアメリカに対しても早期の事態沈静化を求めているところであります」と答えた。

 仁比議員は「アメリカに対して戦争をやめなさいとやっぱり求めるべきだと思いますよ。各国と協調しながら攻撃中止を働きかけていくということがいよいよ重要になっていると思います。ドイツのシュタインマイヤー大統領が『米国への攻撃が差し迫っていたという正当化が成り立たないことに疑いの余地はほとんどない。米国政治に対する信頼が世界中から失われてしまった』とその国際法違反を強く非難しました。明白な国際法違反の戦争にいかなる形であれ加担は許されない、戦争はやめようという働きかけを強く求めて質問を終わります」と述べて質疑は終了した。

 新日米安保条約締結時に当時の岸信介総理とハーター米国務長官の間で交わされた「岸・ハーター交換公文」で、「戦闘作戦行動のため」の基地の使用は日米の「事前協議」が必要と定められているが、「移動」はこれに当たらないとされている。(ABEMA NEWS)

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