2日、参議院外交防衛委員会において、日本共産党の山添拓議員と小泉進次郎防衛大臣が議論した。
山添議員は防衛省が熊本・健軍駐屯地と静岡・富士駐屯地に初めて長射程ミサイルの配備したことや、全国の弾薬庫を強化したことを引き合いに出し「(小泉)大臣、この長射程ミサイルの配備は、中国に対抗するためのものでしょうか?」と質問。
これに小泉防衛大臣は「まず、我が国のスタンド・オフ・ミサイルは反撃能力にも活用し得るものですが、そもそもの目的として、我が国に侵攻してくる艦艇や上陸部隊などを早期かつ遠方で阻止・排除するためのものです。当然、先制攻撃に使用されることはなく、またその数量も、侵攻してくる艦艇や上陸部隊などを阻止・排除するのに必要となる量を積み上げているもので、他国に脅威を与えるようなものではありません」と回答。
さらに「一般的に各国・地域とも自らのミサイル保有数は手のうちに当たることから、自ら公表するようなことはしません。ですが、アメリカ政府の公表資料などによれば、例えば中国は射程300キロ以上のミサイルを地上発射型のみで現在3000発以上、対地攻撃用巡航ミサイルを1000発保有しており、2035年には5000発を保有すると指摘されています。加えて、戦略ミサイル部隊は12万5000名を超える兵力を擁するとされており、その規模はそれだけで陸上自衛隊の全隊員数に匹敵します」と説明。そのまま山添議員に視線を送り「北朝鮮などもご紹介できますが、よろしいですか?」と確認。山添議員は「いいです、いいです」と説明を望まなかった。
議場内で笑いが生じる中、指名された山添議員は「というように、中国の話を(小泉)大臣が必ず出されるので私は聞いているんですよ。もう一度伺いますけれども、長射程ミサイルの配備は中国抑止を念頭に置いたものなのですか?」と質問。
小泉防衛大臣は「特定の国とかではなく、この地域に新たな戦争・紛争を起こさせない、その抑止力をしっかりと持つことが大事であります。なお、中国については…」と話し出すと「またほら…」と山添議員のものと思われる笑い声を含んだヤジが議場内に響いた。
小泉大臣はこれを気にする様子もなく「核弾頭なども2024年時点で600発台前半で推移しておりますが、2030年までに1000発を超える軌道に乗っている旨指摘をされておりますし、北朝鮮についても申し上げれば、弾道ミサイルを合計700発から1000発保有、ロシアはICBM350発を含めた各種ミサイルを保有しており、ウクライナ侵略では約1万3000発ものミサイル攻撃を実施したとされております。このように、我が国周辺の国・地域はすでに数千発以上にも及ぶ規模で他国への攻撃が可能なミサイルを保有しており、さらにその保有数を増強させていると指摘されているのが現実です。したがって、あくまで我が国を防衛する観点から進めているスタンド・オフ防衛能力の強化のための取り組みについて、「ミサイル列島」といったあたかも我が国が率先して地域の緊張を煽っているかのような…」と話していると山添議員が「そんな話してない」とヤジを飛ばし、そんな中、小泉大臣は「このような主張は、今申し上げたような背景を全く無視したものであり、適切ではないと考えます」と続けた。
指名された山添議員は笑顔を見せながら「また関係ない話で答弁されるんですけどね。私は、大臣が中国を持ち出すので、『中国を抑止するものなのか?』と聞いたんです。そうしましたら、『特定の国や地域を念頭に置いたものじゃない』という答弁でした。委員の皆さんからも『そうだ』という声が上がったぐらいでした。ところが、その後すぐにまた中国、北朝鮮、ロシアと。つまり、要するに『特定の国や地域を念頭に置いて厳しい安全保障環境』と言われていることはこれは否めないと思うんです。例えば日本共産党としても、中国に対して『緊張を高めるべきでない』ということは直接にも求めてきました」と発言。
だがここで山添議員は不意に答弁を中断。ヤジを飛ばしたと思われる別の議員の方を向き「いや、求めてきたんですよ。中国に対して、中国の党に対しても、政府に対してもですね」と説明した。
さらに山添議員は「日中関係が極度に悪化しているのは(高市)総理の台湾発言が原因であることは自覚されるべき」と指摘し、長射程ミサイル配備による住民への影響やリスクについての質問に移った。
(ABEMA NEWS)
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