
埼玉県狭山市で赤信号を無視した時速120キロの車に男性がはねられ死亡した事件で、過失致死の罪に問われていた被告の初公判が取り消しになったことが明らかになりました。
過失運転致死罪で起訴
和樹さんの母 森口美智代さん
「私たち家族だけじゃなくて、周りの方、たくさんの方がどうしてあれが危険じゃないんだろうという疑問は持っていたので」
森口和樹さん(当時25)は去年12月、突然命を奪われました。
森口さんは横断歩道で事故に遭いました。片側2車線の非常に見通しのいい道路です。森口さんは青信号で横断歩道を渡っていたところ、右手から猛スピードで走ってきた車にはねられました。
起訴状などによりますと、酒を飲んだ後に埼玉県狭山市の国道で、阪元昊被告(20)は制限速度60キロのところを120キロで走行。赤信号を無視して、横断歩道をわたっていた森口さんをはねて死亡させたとされています。
横断歩道ではねられた森口さんは、そこからおよそ40メートルほど離れた辺りまで飛ばされました。
阪元被告は現場から逃走。4キロほど離れた場所で車が発見され、警察は酒気帯び運転の疑いで現行犯逮捕しました。
その後、危険運転致死とひき逃げの疑いで再逮捕しますが、検察の起訴内容は罪の軽い「過失運転」でした。
「危険運転」適用を検討か
拘禁刑20年が上限となる「危険運転」と、上限が7年の過失運転では刑罰の内容に大きな差があります。
「今ある決まりごとの中では、危険運転で逮捕するのが妥当だろうと感じました。それがその後、過失になった時は、あれだけの内容の事故で和樹の命はなくなったわけです。何だったら危険運転と言われるんだと疑問があった」
遺族は、より刑の重い「危険運転致死罪」への変更を求めて署名活動を行い、先月25日におよそ4万7000筆の署名を検察に提出しました。
そして2日、今月24日に予定されていた初公判が取り消しになったことが明らかになりました。
朝日新聞によると、検察側は危険運転の罪を適用できるか改めて検討するとみられています。
「私たちのほうとしては、きちんと向き合っていただけるその第一歩なんだろうと認識します。あとは信じて待つだけと思います」
(2026年4月3日放送分より)
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