1年以上前から行われていたという落語の稽古は、永瀬と高橋に練磨家からし役の江口拓也を加えた3人でスタート。高橋は「声優として活動する日頃のスケジュールにはない落語の稽古に、必死についていった1年間だった」と振り返る。
落語の稽古は伝統的に目の前で実演された落語が口伝で受け継がれるため、練習用に台本を自分で作る際も書き方がわからないといった、実際に稽古をしたからこその苦労点も挙げられていた。
自宅での練習に関して永瀬は「稽古をつけていただいたその日のうちに(台本に)書き起こして、繰り返し覚えるまで読んで、覚えたらすぐに見てもらっていました」と明かすと、その積極的な姿勢に福山らも感嘆していた。
同じく高橋は「理解しないと進めないタイプなので、書き起こしてわからない単語が出てきたタイミングで調べてノートに書き出して。(落語中に登場する道具なども)どういうものをどのように持っていくのかを全部調べていました」と地道な練習を続けていたという。
第1話にて志ん太が披露した落語「芝浜」の練習に関して福山は「芝浜は短くても30分くらいある落語ですが、役者としてもそこまでの長台詞を覚えたことはないので(時間を区切って)場面ごとに演じて練習していった」と語る。
続けて「落語は内容を一言一句変えてはいけないものではないが、(声優の仕事として)台本を変えずにやることに慣れすぎていたために、自分が思い描いていなかった言葉が出てしまった時に止まってしまうことがあって。逆にいい意味でいい加減にやっていくということの大切さもフィードバックできた」と振り返っていた。
改めてそれぞれの役が決まった時の心境を聞かれると、初めて原作を読んだ時から朱音に共感していたという永瀬は「兄弟子や師匠から言われることが、声優という職業としても言われている気がして、最初からめちゃくちゃ気合が入っていました」と述べると、聞いていた高橋からも共感の声が上がる。
そんな高橋は「声優という表現のお仕事をしていることもあって、高みを目指す作品が大好きなんです。『あかね噺』に関わりたいと思っていましたし、オーディションのお話が来た時は心拍数が上がっていました。(オーディションでは)朱音とひかるを同じくらいの情熱で受けていたのですが、ひかる役に決まった時にしっくりきちゃって」と振り返った。
続けて「実際にアンナちゃんが朱音役だとお聞きして、私とバチバチにやってくれそうな熱さがあって、解釈一致だと思って燃えましたね!」と語り、ひかるの言動にも共感していたと話す高橋は「ひかるみたいな人がいる声優業界であってほしい」と熱い想いを述べていた。
自身のキャスティングに驚いたという福山は「託してくれたからには、精一杯やろう」ということで、落語という要素も重要ではあるものの、朱音の父親としてどう演じるのかに、自分の中では重きを置いていたという。
トークショーの最後にメッセージとして永瀬は「キャスト・スタッフともに熱意の高い作品だと思いますし、福山さんが凄すぎて! 背中を見て私もがんばらなきゃと思えた第1話になっていたと思いますし、それぞれが違った熱さを持っている作品です。あとOPです! 主題歌は桑田佳祐さんの素晴らしい楽曲です。映像も落語の楽しさ愉快さが詰まっていて、全方向で落語・アニメ・音楽すべてを楽しめる作品になっているのではないかなと思っているので、楽しんで頂ければと思います」と、桑田佳祐が担当して話題となっているオープニング主題歌「人誑し / ひとたらし」にも言及。
福山も「桑田さんの存在感に負けたら終わりだと思っていた」と率直な心情を吐露していた。
最後にフォトセッションが行われ、トークショーは終了となった。
(C)末永裕樹・馬上鷹将/集英社・「あかね噺」製作委員会
取材・撮影・テキスト/kato

