【報ステ解説】日本関係42隻「先行き不透明」ホルムズ海峡どうなる?今後のカギは

【報ステ解説】日本関係42隻「先行き不透明」ホルムズ海峡どうなる?今後のカギは
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イランに対して「文明を滅ぼす」などと脅しをかけていたトランプ大統領が、日本時間8日午前8時ごろ、「攻撃を2週間停止することで合意した」と表明しました。

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マーケットが即座に反応しました。
日経平均株価は全面高の展開となり、5万6000円台を回復。2800円以上、値を上げ、過去3番目の上げ幅となりました。

原油先物価格
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ニューヨークの原油先物価格は、一時、1バレル=117ドル台まで上昇していましたが、20ドル以上、急落しました。

日本よりも深刻な原油不足に直面するアジア各国。ベトナム、インドネシア、中国などでも好意的に報じられました。

ホルムズ海峡再開に高まる期待。しかし、一時停戦は2週間です。

船舶の位置情報サイト
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船舶の位置情報サイト。一時停戦から半日あまりですが、海峡を通過する船の動きに大きな変化はみられません。

いまもペルシャ湾内には3000隻が滞留しているとされています。このうち日本に関係する船は42隻。船員約1000人が身動きの取れない状態です。

国内の海運会社が加盟する日本船主協会は、気をもんでいます。

日本船主協会 篠原康弘理事長
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日本船主協会 篠原康弘理事長
「停戦合意の発表がイラン政府から出たが、その具体的な“通航条件”が全く明らかになっていない。ひとまず安堵なんですが、どうやったら、この2週間で通れるようになるか全く見えてない。そういう意味では状況は変わらず、先行き不透明」

ホルムズ海峡は非常に狭く、その中でも通航できる部分が限られているといいます。

日本船主協会 篠原康弘理事長
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日本船主協会 篠原康弘理事長
「実際に通れるのは、中央分離帯を挟んで“3.8キロ”と、“3.8キロ”の航路帯。機雷がないことの確認。どのルートを通ったらいいのか、ルートの指定。通る順番の管理をする必要。2週間を“救出の2週間”にしてほしい」

ロイター通信
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ロイター通信は、イラン高官が語ったところとして、停戦の枠組みが合意に至れば、9日か10日にホルムズ海峡を開放する可能性があると伝えています。

◆慶応義塾大学の田中浩一郎教授と明海大学の小谷哲男教授に話を聞きます。

慶応義塾大学 田中浩一郎教授
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(Q.ホルムズ海峡の開放ですが、イランは行う用意があるのか。その用意があるとすれば、どのように進めるのでしょうか) 

慶応義塾大学 田中浩一郎教授
「主権を行使するということは、結局、通航料を取ったりということも可能になってくるわけですから、2月28日以前には戻らないということです。いま、安全回廊というのは機能していますけれども、あれと同じような状況が、これまで普通に使っていたホルムズ海峡で、通航料が徴収されるケースが出てくると思われます」 

明海大学 小谷哲男教授 
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明海大学 小谷哲男教授 
「先ほど、アメリカのメディアにトランプ大統領が答えまして、『アメリカとイランでこのホルムズ海峡を管理する』ということを繰り返しています。その際、通航料に関しても、イランが取るだけではなくて、アメリカも取るというようなことを考えていて、その際、中国元で払うというのは論外なのですが、仮想通貨で払うということをイランが提案していて、これはトランプ政権としては、いま、仮想通貨に力を入れているので、受け入れられるところかなという気はします。ホルムズ海峡の新しい枠組みとして、イランとアメリカが通航料を世界各国から取るという形で落ち着く可能性はあるかもしれないと思います」 

(Q.イランは、アメリカと一緒に通航料を取るということについては、どうなのでしょうか)

慶応義塾大学 田中浩一郎教授
「少なくとも表向きでは、それは納得しないでしょうね。すなわち、オマーンを置き去りにしてしまいますし、もともとはアメリカ側が海域に入ってくることを一番嫌っていたのがイランなので」

(Q.今後も予断を許さない状況が続くと思いますが、アメリカ・イランによる協議はどう進展するのか。どこがカギになると思いますか) 

明海大学 小谷哲男教授 
「まずは、イラン側から誰が出てくるのか。これをアメリカとしては見極めたいと考えていると思うんです。今回の停戦に関しては、これまで姿を見せていないモジタバ師が、最終的に決定したんだろうとアメリカも考え始めていますけれども、モジタバ師が出てこないにせよ、誰を代理として出してくるのか。それによって本気度を測るということになっていくと思いますし、それが本気ではないと感じた瞬間に、攻撃を再開するということがあり得ると思います」 

 (Q.アメリカは誰が出てくるかで本気度を見るという話でしたけれども、実際にイラン側はどういう体制でいくのでしょうか) 

慶応義塾大学 田中浩一郎教授
「これはイラン側も、アメリカがどこまで本気なのか測ろうとしているんです。バンス副大統領ですから、当然、イラン側はプロトコールに従って、副大統領を出すのが筋だと考えているはずです。現在の第1副大統領は、大統領ともども、軍にあまり覚えがめでたくないので、この人たちが出てくるようだったら、要するに軍部は、この協議が前に進まないと思っているということだと見ていいと思います。逆に、噂されていたガリバフ国会議長、三権の長のうちの一人ですけれども、彼が出てくるんだったら、彼は軍部とのつながりも一定程度ありますので、軍部の意向を代表してきているんだなと見えると思います。だから、それなりの確度が高い交渉になるということでしょうね」 

高市総理
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(Q.日本側も高市総理がイランのペゼシュキアン大統領と電話会談をしました。日本側として、ここに何らかの形で関与するという可能性はあるのでしょうか) 

慶応義塾大学 田中浩一郎教授
「これはアメリカとイランとの間で協議が進むのであれば、日本の出る幕はなくなります。逆にこれが決裂して、再び何かしらの協議で、多国間でイランと交渉しなければいけないというケースは高市総理をはじめ、日本側の出番だと思っています」

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