9日の衆議院本会議で、参政党の豊田真由子議員が、デジタル化の補助金の不正受給問題を取り上げた。
豊田議員は「人手不足の深刻な状況を考えるとDX化による生産性の向上が不可欠です。しかしDX化といえば何でも簡単に公費がばらまかれるという現状は大きな問題です。実際にこれまで多くの補助金が投入されても必ずしも生産性向上につながっていないケースやベンダーへのキックバック、導入したITツールを解約したにもかかわらずその旨を申告せず補助金を受け取ったままという悪質なケースも見られ、令和2年度から4年度で会計検査院から不当と認定された件数だけでも55件、金額は1億5000万円にも上ります」と訴えると、議場からは「そうだ!」の声も飛んだ。
そして「これが氷山の一角であろうことを踏まえれば、不正対策の抜本的な強化が必要です。立ち入り検査の強化や状況把握の全数アンケートなども実効性に疑問があり、こうした点についてどう効果を出すべく取り組んでおられるのか経産大臣に伺います」とした。
さらに続けて「一方で私が実際にご相談を受けたケースで、薬局で4つの店舗で1台ずつ計4台の機器を購入し、その後1つの店舗を閉めることとなり正直に機材を使わなくなる旨を報告したら、なんと4台分すべての補助金返還を求められたということです。役所は『個別ケースの効果の算定が難しい』ということでしたが、残りの店舗の機器はしっかり活用されるわけですから業務効率化の効果がゼロになるわけはなく、中小企業を支援するという制度趣旨がお題目になっているように思います」と述べた。
そして「補助金が悪いことを企む人には甘く、正直者には厳しいことになっているのはどう考えても妥当ではなく、強く是正すべきと考えます」と訴えると、議場からは「いい質問だ!」の声も飛んだ。
これに対し赤沢亮正経済産業大臣は、「デジタル化・AI導入補助金の不正受給対策とITツール解約時の補助金返還のあり方についてお尋ねをいただきました。不正受給対策に関しては、令和5年度の会計検査院報告を受け、経済産業省として本事業を執行する中小企業基盤整備機構および事務局に対して指導を行い、すでに不正受給が認められた補助事業者に対して交付決定取り消しや補助金の返還、IT導入支援事業者としての登録取り消しといった厳正な処分を行いました。また不正防止のため、IT導入支援事業者およびITツールの登録審査の厳格化等を行うとともに、ITツールの利用状況の把握のため毎年度の効果報告においてITツールを利用している画面の提出を求めるといった取り組みを行っております」と説明した。
続けて「ITツール解約時の補助金返還のあり方に関しては、不正受給対策と年間数万件規模の事業者に補助金を交付するための迅速な支援を両立するため、一部のツール解約時でも全額返還を求める運用にしておりました。他方、不正防止策の実績も上がってきており、実効性が確保されつつあると考えているため、今後補助金返還の対応方針の変更も検討してまいります」と見直しに前向きな答弁をした。(ABEMA NEWS)
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