
停戦の合意後もホルムズ海峡では、戦闘機の飛行や黒煙が立ち上るなど緊張状態が続いています。今後、船舶はホルムズ海峡を安全に通過できるのか。専門家が解説します。
船員が撮影 爆発音に黒煙
どこの国のものかは分かりませんが、ペルシャ湾の上空を戦闘機が飛行しました。
ホルムズ海峡を通れず、ペルシャ湾にとどまるタンカーの中国人船員が撮影しました。空に黒い煙が上がる映像もありました。船員が爆発音を聞き、撮影したといいます。
いずれも、アメリカとイランが停戦に合意した後のことです。
日本時間の8日朝、発表された2週間の停戦。すでに綱渡り状態です。
米CNN ナダ・バシール特派員
「つい先ほど、レバノンの首都ベイルートの中心部で、少なくとも4回の爆発音がしました。私の後ろにはまだ煙が上がっています。ここ数日間にベイルートであったものと比べても、明らかに大規模な爆発です」
停戦合意後、レバノンは激しい攻撃にさらされました。攻撃したのはイスラエルです。
停戦を仲介したパキスタンは、親イランの武装組織「ヒズボラ」が拠点とするレバノンも停戦の対象だと発表しましたが、イスラエルはレバノンは対象外だと主張しています。
イスラエル ネタニヤフ首相
「イランとの停戦にヒズボラは含まれない。激しい攻撃を続ける」
アメリカのバンス副大統領も…。
「イランはレバノンも含まれていると思っているかもしれないが、それは違う。そんな約束はしていない」
他にも齟齬(そご)が生じています。
日本時間の8日朝、トランプ大統領のSNSへの投稿では…。
「我々はイランから10項目の提案を受け取り、これは実現可能な交渉の土台だと考えている」
ところがトランプ大統領の投稿の翌日、ホワイトハウスのレビット報道官は、全く逆の主張をしました。
「イラン側は当初、10項目の計画を提示したが、それは根本的に不真面目で受け入れがたく、完全に破棄された。トランプ大統領と交渉チームによって、文字通りごみ箱に捨てられた」
レバノン攻撃で海峡“再封鎖”
世界経済にとって極めて重要なホルムズ海峡の通過はどうなるのか。
イランは停戦期間中の2週間は、安全な通過が可能としていましたが…。
慶應義塾大学 田中浩一郎教授
「アラグチ外相が説明した格好が正しいとすれば、イラン側の管理のもとで航行する船舶が安全にホルムズ海峡を抜けることができるということ。しかし、これにはいろんな制約があるということも断っていて。当然順番があるとか、何かしらの形で優劣がつけられるというような余地が残っているものだと思っています」
ペルシャ湾に停泊するタンカーの船員が録音したイランからの無線には。
「ホルムズ海峡の航行は依然として閉鎖されている。通過するにはイランの革命防衛隊海軍の許可を得る必要がある。許可なく通ろうとする船舶は撃沈される」
イランの革命防衛隊は、イスラエルによるレバノン攻撃を受け、再びホルムズ海峡の通過は停止されたと主張しています。
田中教授
「何らかの取り決めに従って船舶がより自由に、あるいはより多くの数の船舶が通れるような手はずが整えられていたと理解しているが、それは水泡に帰したということ。イスラエルの協議をぶち壊そうとする横やりをアメリカが止めない限り、イランとアメリカの協議も進みようがないということ」
(2026年4月9日放送分より)
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