
不透明なホルムズ海峡の情勢に翻弄される日本経済。9日に決算を発表した大企業からも、先行きに懸念を示す声が相次ぎました。
【画像】柳井会長「無駄な戦争やめて」燃料高騰・供給不安…イラン情勢に翻弄される日本経済
柳井会長「無駄な戦争やめて」
ユニクロを展開するファーストリテイリングの柳井正会長。

ファーストリテイリング 柳井正会長
「危機感をもって仕事をしていったら、こういう状況が常だと思わないと。服を変え、常識を変え、世界を変えていくですから。企業経営をしていたら普通だと思わないといけない」

ポリエステルやナイロンなどの化学繊維は石油由来。アパレル業界にとって必要不可欠な存在です。

ファーストリテイリング 柳井正会長
「東南アジアは一番影響を受けている。油がなければ何もできない。もっと悲鳴を上げないといけないんじゃないか。無駄な戦争はやめてもらいたい。値上げをうちだけが避けることはできない。お客様に買ってもらうために我慢できるところは我慢しないと。それは価値ある服を売るということ。継続して努力していく以外ない」
流通大手のイオンは今後について。

イオン 吉田昭夫社長
「電気代への反映というのがコスト的には重く出てくる。そこは確実に上がるだろうと織り込んでいる」
“高騰や供給不安”先行きは
ホルムズ海峡の事実上の封鎖から1カ月余り。多くの企業で燃料調達の苦労が続いています。

加盟している組合から月に1~2回の頻度で軽油を仕入れている埼玉県の運送会社。1リットルあたりの価格は、イラン攻撃前と比べて20円以上、上がりました。

小辻運送 小辻貴太社長
「月に直すと大体の給油量で120万円ぐらいの値上げ。とても大きい数字。これまで積み重ねてきた現金や預金を身を削って捻出している」
先月の時点で、仕入れ先から「供給が数日遅れるかもしれない」という通知が来ていた小辻運送。1カ月が経ち、供給への不安も増すばかりです。
小辻運送 小辻貴太社長
「現状4月分は確保できたが、5月以降に関しては不透明」
発進時にアクセルを踏み込みすぎない。窓を開け、空調の使用を控えるなどの心がけを続けています。
停戦合意については。

小辻運送 小辻貴太社長
「2週間という短い間では、日本国内の供給はまかなえるものではない。一日でも早く戦争終結してもらえれば」
“ガソリン販売休止”の苦悩
売るものがなくなり、困る店も。

燃料の仕入れが難しく、鳥取県米子市にあるガソリンスタンドは11日から販売休止を決めました。
ガソリンタウン 石橋浩一代表
「3月7日以降、ずっと全油種出荷できないという通知」
これまで燃料を仕入れていた9社中、8社から出荷停止の知らせを受けました。石油元売り大手の系列ではない、いわゆる“独立系スタンド”のため、製油所からの納品が後回しになってしまうといいます。

ガソリンタウン 石橋浩一代表
「お世話になってますけど油を供給できませんと。ホルムズ海峡がまた封鎖されたという話が出ている。燃料を供給する商社からも『全く不透明』という返事。10日が最終営業日で、11日から安定して提供できる仕入れができるまで(燃料販売を)休止」
再開のめどは立っていないということです。

スタンド利用者
「田舎にいると、車がないと何もできない」
「今のガソリン事情だから、どうしようもない。若い人は相当困るでしょうね」
石油備蓄 追加放出を検討
こうした中、経済産業省は来月にも石油の国家備蓄を追加で放出することを検討しています。政府関係者によると、規模は20日分程度となる見込みです。

資源エネルギー庁 細川成己中東情勢広報官
「様々な事態に応じる形で、国全体に必要な量を供給できるかという観点から、タイミング・規模等を精査している」
