9日の衆議院本会議で、国民民主党の日野紗里亜議員が、少子化対策や子育て支援について質問した。
日野議員は冒頭、「私は三つ子を含む4児の母です。お産も、帝王切開も、妊婦健診も、お薬もとてもお世話になりました。今、私や子どもたちが元気に過ごせているのは日本の医療と健康保険のおかげです。このすばらしい医療と健康保険を大切な子どもたちに残したい」と述べて質問に入った。
そして「核家族化、共働きが当たり前になった現代においては、保育園や学校、学童保育、地域といった子育て支援の現場が子どもと家庭を支える基盤となっています。その現場では端的に申し上げます、人とお金が足りません」と述べると、議場からは「そうだ!」の声が飛んだ。
続けて「この人手と財源不足という根本的な課題を解決しないことには、個別の制度を積み重ねても解決にはつながりません。新たな制度を創設しても、それを担う人材が確保できなければ制度は機能しないからです」と問題提起した。
そして「私自身、0歳の三つ子と1歳の長女の4人を育児していた当時、何よりも欲しかったのはとにかく我が子を抱く母の手でした。実家に里帰りをしていましたが3人が同時に泣くと1人は私が抱っこして、もう1人は私の母が抱っこして、それでもまだあと1人泣いているんです。さらに突然生まれた3人の弟たちに大人の手が全て取られてしまった長女も泣くのです。長女の泣き声でようやく寝ついた三つ子がまた起き、泣くのです。24時間やまない泣き声の中で私を支えてくれたのは、デジタルの力ではなく人の力でした」と子育ての苦労話を披露。
そのうえで「だからこそ制度を理念どおりに機能させるための人材の確保と育成、そのための財源の重点化をまず徹底すべきだと考えています。総理にお伺いします。今年度の本予算における少子化対策および子育て政策に対する予算は、こうした課題に十分応える水準であるとお考えでしょうか」と質問した。
さらに続けて「また少子化対策と子育て政策はわが国の将来を左右する極めて重要な国家的課題です。このような重要課題について現在の審議態勢で本当に十分と言えるのでしょうか。現在衆議院でこども政策を主に議論できる場は、『地域活性化・子ども政策・デジタル社会形成に関する特別委員会』いわゆる“地子デジ”でありますが、この中から“子ども”をしっかりと切り出し、与野党を超えて集中的に向き合う議論の場が必要ではないでしょうか。議場におられる議員の皆様いかがでしょうか」と訴えると、議場には大きな拍手が沸いた。
そして「少子化対策および子育て政策について常設的に審議を行うことができる委員会の設置も含め、国会における審議体制そのものを強化する必要性を感じておられるのか、総理は自民党総裁でもあられますが、与党としてこうした議論の場のあり方を見直すお考えはあるのか、明確なご認識とご決意をお聞かせください」と迫った。議場からは「いい質問!」の声も飛んだ。
これに対し高市早苗総理は「少子化対策・子育て支援についてお尋ねがありました。政府としてはこれまで必要な予算を確保しつつ、3.6兆円の加速化プランの着実な実施に取り組んできており、今後はこども未来戦略に基づき、加速化プランの効果の検証を行いながら、政策の内容の充実も検討してまいります。特に人材の確保と育成につきましては、保育士の処遇改善について平成25年度からの累計で約39%の処遇改善を行っているなど力を入れて取り組んでおります」と答えた。
また、衆議院の“地子デジ”委員会から“子ども”を切り出して委員会を設置する提案については、「特別委員会の設置につきましては、国会における与野党の協議のうえ決定されるものでございますので政府として申し上げる立場にはないと考えます」と答えた。(ABEMA NEWS)
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