
病院で処方される薬の自己負担額を上乗せする健康保険法改正案が9日に審議入りしました。受診控えを心配する声も上がっています。
「OTC類似薬」自己負担増加へ
8日、都内のクリニックに花粉症などの症状で診察に来た50代の患者。
いとう王子神谷内科外科クリニック
伊藤博道院長
「ムコダイン(たん切り)とビラノア(抗アレルギー薬)。吸引はステロイドの入っていないビベスピ(ぜんそくの吸入薬)にする」
医薬品は主に医師が処方する医療用と、薬局などで買える市販薬に分けられます。市販薬はカウンター越しに購入できるという意味から英語で「Over The Counter」略して「OTC医薬品」とも呼ばれます。このOTC医薬品と成分や効能が似ている薬が「OTC類似薬」です。
伊藤院長によると、花粉症の症状が多い春が1年の中で最も「OTC類似薬」を処方する機会が多い時期だといいます。
先ほどの花粉症の患者は処方された8つのうち、2つが「OTC類似薬」でした。
9日の国会では…。
中道改革連合 早稲田夕季議員
「OTC類似薬の保険適用見直しについて」
現在、保険適用で自己負担は1割~3割ですが、改正法案が成立すると、薬剤費の25%を「特別料金」として、私たちが追加で負担することになります。
現行300円なら500円に
例えば1000円のOTC類似薬が処方されると、3割負担の人は現状、300円が自己負担分です。法案では薬剤費の25%、250円を全額負担することになります。
250円には消費税10%もかかるため「特別料金」は275円に。残り750円についてはその3割の225円が自己負担になるため、負担額は合計500円となり、現状よりも200円負担が増えることになります。
野党は…。
中道 早稲田議員
「受診控えや治療遅れの影響、継続的に医薬品を使用する方々への配慮、対象範囲や判断基準を明確にお示し下さい」
高市早苗総理大臣
「必要な受診が確保されるよう、医療上必要と医師が認める方などには、新たな負担を求めないとするなどの配慮を検討している」
政府は今の国会での法案成立を目指していて、OTC類似薬の追加負担は来年3月に開始したいと考えています。
医療の現場は…。
伊藤院長
「(薬が高くなると)自分で自分を治す人も増えると思う。ただ、やはり自分の判断が正しいかどうか。口内炎と思っていたけど、実はがんだったとか。その責任を誰が取るのかといった議論がこれからされていくのでは」
(2026年4月10日放送分より)
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