八村塁、バスケ日本代表への譲れない思い 「日本人もNBAで通用する」 松岡修造に語った覚悟

 日本人にとって夢の舞台・NBAで戦う八村塁選手(28)ですが、4月下旬にプレーオフが始まります。まさに厳しい戦いが続きますが、今回、2時間にも及ぶインタビューに答えてくれました。そこにはパリオリンピック以降離れている日本代表への思い、日本バスケに伝えたい思いがありました。松岡修造さんが取材しました。

日本代表への譲れない思い

松岡さん
「一般の皆さんは、『日本代表で戦ってくれないんじゃないか』『あまり興味を持っていないんじゃないか』そういうイメージがあるかもしれないです。今後日本代表に入ってくる可能性は?」

八村選手
「もちろん、あります」
「いつも、ずっと考えています。時期が合ったら、絶対出ます」

 それは意外な発言でした。というのも、パリオリンピックの後はおよそ1年半、日本代表から距離を置いていたからです。

 ヘッドコーチとの確執も噂になり、八村選手への批判もありました。それでも譲れない思いがあったといいます。

「日本代表は元々やる気でした。僕がずっと言っていたのは、日本代表のカルチャーを変えなきゃいけないということです。方針ですよね」
「勝つためにやっていない。そこを考えて方針を変えてほしい。それが変わらない限り僕はやらないと言っていただけなので。日本代表をやりたくないという意味じゃなかったんです」

松岡さん
「日本代表の方針は変わってきた?」

八村選手
「変わってきています。会長に島田さんも入ってきて、僕もお会いして話を何時間かした」

 去年9月、Bリーグの島田慎二チェアマンが、日本バスケットボール協会会長にも就任。打ち出したのは、従来の方針を一新するものでした。

「最強チームをつくることを目指すのが協会としての使命」

 一つになって日本を強くする。そのため、NBAで実績があるスペシャリストたちをチームに配置しました。その変化が、八村選手の思いと一致しました。

日本人もNBAで通用する

 そして八村選手はもう一つ、覆したい「カルチャー」があると語ります。

「例えばセルビアとかそういう他の小さい国から、なんでこんなNBA選手がいっぱい出てきてるんだって。カルチャーというか、そういうバスケに対する思いだったりとか、『国で頑張る』『国でバスケを盛り上げていく』。だからそういう子どもたちも現実化されるんですよね」

松岡さん
「日本人選手はNBAで通用するんですか?」

八村選手
「通用します。今まで僕がやってきても分かりますし、なぜか分からないんですけど、僕は絶対NBAに行けると思っていた。そういう子どもたちはいないと思う、今の日本にはそんなに」

 日本人でもNBAで通用する。その常識を誰もが疑わない環境にする。

松岡さん
「錦織圭選手が小学校6年の時取材が入った。ディレクターが『こんな小さくて世界は無理じゃないですか?』って。コーチもそうだった。コーチがそんな思いだったら、どうやって到達するんだ?って」

八村選手
「体が小さいとか足が速くないとか、諦めていく子が多いと思うんですよ。そういう子たちに、『それは違うんだ』『それだけじゃない』と、バスケにはもっと違うことがある」

中高生を選抜し合宿開催

 「カルチャー」を変えるきっかけとして、去年、八村選手自ら“異例”ともいえる取り組みを始めました。

「絶対に忘れられないキャンプになると思うので、一つひとつ、毎日毎日、1時間1時間全部大切にしてください」

 中高生約150人を選抜して開催したエリート合宿。NBAで数々のスーパースターを育てたコーチ、フィル・ハンディ氏を招き本場の技術とメンタルを指導しました。

フィル・ハンディ氏
「量より質です。普通の人が1時間かかることを20分でやります」

 八村選手自身も、実際に行っている試合前の準備を公開しました。さらに、3日間行われた合宿の最終日には、1万人を超える大観衆の前での試合。今まで子どもたちが経験したことのない状況でも、力を発揮できるメンタルの強さを求めました。

八村選手
「(日本人は)メンタル面が負けてる部分がある。アメリカ人を見ていても、本当に死ぬ気でやっているんですよね。『これがなかったら、もう俺の人生はない』ってやっている。フィジカルで負けているのに、メンタルでも負けたら、勝てるわけがない」
「僕の場合は他を捨てたんです。全部捨ててここまで来られたんです。全部捨てたからといって、絶対にいけるわけでもない。でも、全部捨てないといける確率はない」

日本バスケへの「覚悟」

徳永有美キャスター
「八村選手の迫力ある言葉は選手の目線を超えていますよね」

板倉朋希アナウンサー
「強い覚悟を感じましたね」

松岡さん
「その覚悟という言葉を何度も使っていたんですね。僕は思いが重なったのは、日本のジュニアを強化する時に今までの常識をすべてぶっ壊しますよって。これが世界基準だというものを作り上げていく。そういう思いや情熱を八村選手から感じたんですね。ただ、違いは八村選手は現役選手なんですよ。しかも最高峰のNBAで戦っている。そこで生き残るだけでも必死です。逆に彼は日本のバスケへの思いがより強くなっているというのが強烈でしたね」

大越健介キャスター
「応援する我々も意識を変えないといけないんでしょうね。NBAというのは別物だという先入観があるけれども、いや、そうじゃないと。八村選手はここまでやってくれているわけで、本人も自分はやれたんだって言っている。我々の意識も変えていかないといけないかもしれないですね」

徳永キャスター
「八村選手がここまで日本への思いを素直に語ってくれたこともうれしいなと思います」

(2026年4月10日放送分より)

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