「イベント業者がなぜ隊員の連絡先を知っていた?」「謝礼は受け取った?」「業者への利益供与では」「制服許可した?」陸自トップに質問相次ぐ 自民党大会での隊員歌唱で

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荒井陸上幕僚長
【映像】記者の質問に答える荒井陸上幕僚長(実際の様子)
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 陸上自衛隊音楽隊の自衛官が12日の自民党大会で国歌を歌ったことについて、政治的中立をめぐる指摘が出ているなか、陸上自衛隊トップの荒井正芳陸上幕僚長の14日の記者会見でも質問が相次いだ。

【映像】記者の質問に答える荒井陸上幕僚長(実際の様子)

 まず記者が「隊員が個人として参加することを陸上自衛隊として事前に許可していたのか?」と質問。

 荒井陸幕長は「当該自衛官は職務ではなく私人としてイベント会社からの依頼を受けて国歌を歌唱したものと報告を受けております。また出演依頼を受けた当該自衛官から所属部隊を通じて陸上幕僚監部および内部部局の担当部署に対し、私的に歌唱することについて事前に相談がありました。その上で担当部署間において、自衛隊法第61条に基づく政治的行為の制限との関係について事務的に確認を行ったところです。その結果、国歌を歌唱することは自衛隊法に定める政治的行為にあたるものではなく、今回の件が自衛隊法違反にあたるものではないと確認した旨報告を受けたところであります」と答えた。また、「自衛隊法に違反するものではなく不適切であったとは考えておりません」とした。

 荒井陸幕長が報告を受けたのは党大会より前の4月3日だという。その際に政治的中立性の懸念を考慮したのか問われると、「今回については法的に問題はないということで、一概に断るとかそういう話はありませんでしたので、そのまま報告を受けたという次第です」と答えた。

 また「自衛官が制服を着た状態でステージの上で歌唱しているのは、特定の政党の会合に出席することで政治的行為だと見られかねないという懸念はなかったのか?」と問われると、「政党の行事への自衛官の参加については個別具体的に判断されるものであり、一概にお答えすることは困難である」と答えた。

 会見では、イベント会社との金銭的な関係が焦点となった。記者が「イベント業者がどうして当該隊員の連絡先を知っていたのか?私人で参加したということだが、謝礼やお車代は払われているのか?イベント業者は営利企業なのでここから金品を受けているのであれば副業に当たるのでは?逆に受け取っていなければ私企業に対して役務を提供したことになるのでは?ここは問題にならないのか」と質問。

 荒井陸幕長は「まずイベント会社からどのような連絡があったとか、なぜ隊員を知っているのかということについては、そこの部分は私的行為でありますし、その部分まで我々が関与したり詳細に掌握しているということはありません。それから謝礼については受け取っていないと報告を受けております」と答えた。イベント会社からは陸上自衛隊にではなく、当該の隊員に直接連絡があったという。

 記者がもう一度、「自衛官がオフの時に、営利企業のために、金さえ受け取らなかったら働いても構わないという見解か?自民党の党大会だが、実際に運営しているのは私企業のイベント会社だ。歌手を呼べば20万、30万かかるところを、タダで呼べれば利益になる。そういうことは自衛隊として許容できるのか、ほかの隊員がやっても問題ないのか?」と質問。

 荒井陸幕長は「あくまで私人としての行為でありますので、イベント会社との関係等も含めて、詳細にお答えすることは差し控えさせていただきます」と回答を避けた。

 会見ではもうひとつ、制服についても焦点となった。記者が「隊員の着用していた制服について、演奏服装を着用していたと思うが、自衛隊の服装規則を見ると私的な行事等での着用は禁止されていると私は解釈しているが、間違いないか?」と質問。

 荒井陸幕長は「当該自衛官が通常演奏服装を着用して歌唱していたということは承知をしています。今ご指摘のありました演奏服装については、自衛官服装規則第13条の2において、陸上幕僚長が演奏のため特に必要があると認めて指示する時に着用することができる旨を規定をされております。今回の国歌の歌唱については私人としての行為であり、私の指示を受けたものではありません」と、着用指示をしていないことを認めた。

 しかし、「法令上、職務外において演奏服装の着用が禁止されているわけでもありませんし、私的な場面で演奏服装を着用した事実をもって規則違反と評価されるものではないという認識です」と、違反にはあたらないとの考えを示した。

 これに対し記者が「そうするとその(陸幕長が指示したら着用できるという)規則は何のためにあるのか?許可を得ていないのに問題ないとなると、そのルールはある意味があるのか?」と質問。

 荒井陸幕長は「繰り返しになりますが私人としての行為であり、私の指示を受けたものではありません。法令上、職務外において演奏服装の着用が禁止されているわけではないので、今ご指摘のある事実をもって規則違反とか意味があるのかという質問について、評価されるということはないと思います」と答えた。(ABEMA NEWS)

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