15日の衆議院内閣委員会で、中道改革連合の長妻昭議員が、国家情報会議設置法案に絡めて、自民党大会で自衛官が歌ったことについて質問した。
長妻議員はまず、国家情報会議設置法案によって「インテリジェンスの“政治化”が進んでくるのでは」と指摘し、「政治的な理由によりインテリジェンスの内容が意図的に歪曲されること」を防ぐため、政治との距離を保つ重要性を説いた。
そして「インテル部門と政治との距離という意味で、昨日から国会でも話題になっている、現職の自衛官が制服を着て、自民党の党大会で日本国国歌を斉唱されたということであります。私これ驚いたのは、自衛官の方がちゃんと自衛隊のなかで出席していいですかと申請をして、組織として順繰りに上がっていって組織として了解をしていると。このところに私はちょっと驚くんですが、組織的に自衛隊自身が了解をしたということについて何か疑問は感じませんでしょうか」と質問した。
これに対し木原稔官房長官は「当該自衛官ですが、職務ではなく、長期休暇中で、私人として関係者からの依頼を受けて国歌を歌唱したと承知してます。直接本人がというよりも、党大会のイベント会社が防衛省に『これは自衛隊法違反となるか』と尋ねたところ、自衛隊法には違反しないということであったので、本人の出演に至ったと承知しています」と経緯を説明した。
続けて「これが上まで上がったかというと実は、そこで止まっておりまして、ここに私は問題があると思っています。実際には法的に問題はなくても、たとえば政治レベルの政務三役、あるいは官房長であったり事務次官であったり、そういうところまで上がっていれば別の判断もあったかと思いますが、しかしながらこの時点で自衛隊法違反ではなかった(ということで上げなかった)。つまり法律に違反するということと、これをしっかりと政治的になにか誤解を招くようなことがないかということは、これはまた別問題であると思いますので、その点はしっかりと反省すべきものだと考えております」と述べた。
陸自トップの荒井正芳・陸上幕僚長は、自身まで事前に報告が上がっていたことは認めている。一方で小泉進次郎防衛大臣は、自身には報告は上がってなかったとしている。
長妻議員は「私は自民党が罪なことをしたと思うんですね。これ断りきれないですよ自衛隊は。いまの力関係でいえば。おそらく野党の会に出るということだったら即断っていたと思いますよ。同じパターンでも自衛隊は。こういうことを是正しないと非常に危うくなると」と述べた。
さらに続けて「木原官房長官はかつて防衛大臣のときに、選挙応援で衆議院長崎4区、補欠選挙の集会の演説でこうおっしゃっている。『自民党候補をしっかり応援していただくことが自衛隊ならびにそのご家族のご労苦に報いることになる』とお話をされたんですが、今もそういうお気持ちはあるんですか?」と質問した。
木原長官は「防衛大臣当時のことですのではっきりした記憶も定かではないですし、原稿もなく演説をしましたので一言一句覚えておりませんが、演説のなかで自衛隊について触れた部分についてはもちろんここは政治家として政務として仕事しているわけですが、自衛官と家族への敬意と感謝を申し上げたくだりのものであって、もとより自衛隊を政治的に利用するという意図をもって演説をしたという記憶はまったくございません。しかしながら、いまご指摘があったように、報道されることによって誤解を招くということも感じましたので、その部分については撤回させていただいたところであります」と答えた。
長妻議員は「我々も自衛隊応援議員連盟というのを作って、自衛隊を応援しているわけですね。野党が自衛隊の何か足をひっぱっていて、与党だけが自衛隊を応援しているというのは全く間違いですので、このインテル部門なんですね、自衛隊というのは。このインテル部門と政治との距離というのをきちっと考えていただきたいと思います」と述べて次の質問に移った。
(ABEMA NEWS)

