共産党の田村智子委員長は16日の記者会見で、殺傷能力のある武器輸出の解禁が、近く閣議決定される見通しとなっていることに猛反発した。
現在、武器の輸出は5類型(救難、輸送、警戒、監視、掃海)に限られているが、これが撤廃され、殺傷能力のある武器の輸出が解禁されることになる見込みだ。
田村委員長は「政府案として報道されている内容を見ると、紛争当事国への武器輸出さえも政府の判断で可能としてしまうと。国際紛争を助長しないという、戦後の平和国家としての日本の在り方を根底から掘り崩す暴挙だと言わなければならない」と非難した。
続けて「国家安全保障会議(NSC)が個別の案件ごとに輸出を認めて、国会には事後通知するとも報道されている。国会の事前承認すらない。単に決定後にお知らせしますよということにすぎませんので、政府のやりたい放題で武器輸出が行われることになってしまう。日本から輸出された武器で、外国で人の命が奪われるということになってしまう。断じて許されない改定だ」と批判した。
また、政府案が与党にだけ示され、国会での議論もないことに「民主主義の観点からもあり得ない」と反発したうえで、武器輸出禁止の歴史を振り返る。
「そもそも日本は憲法9条のもと武器輸出を全面禁止していた。1976年、三木内閣が武器輸出の禁止を表明。理由として平和国家としての立場、国際紛争の助長を回避すると明確に述べている。1981年には衆参本会議で両院ともに全会一致で武器輸出禁止を決議し、国是とされてきた。その後輸出を可能とする例外は作ってきたが、2014年、安倍政権が武器輸出原則禁止を原則可能に変え、これが決定的な転換となった。それでも殺傷武器に関しては5類型で歯止めを設けざるをえなかった。今回それさえも、最後の制約を取り払ってしまうものになる。断固反対し、武器輸出禁止の国是に戻すために全力を挙げる」と語った。
さらに「高市総理が武器輸出を経済対策に据えると、この立場を繰り返し表明していることも極めて重大だ。まさに死の商人の国になるのかと。どこかに戦争があって、国際紛争があって、そこに武器を輸出し続けることで経済活性化などということは、絶対に進んでならない道だ」と訴えた。(ABEMA NEWS)
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