
短時間や単発で働くスポットワークの契約を働く直前に一方的にキャンセルされたとして、労働者9人が仲介アプリ大手「タイミー」に対し未払い賃金などを求め、21日に提訴することが分かりました。
1時間前に「仕事なくなる」
母親の介護をきっかけに、4年ほど前からタイミーを利用し始めたという60代の男性。仕事の当日、すでに現場近くまで来ていた時に、突然こんなメッセージが届いたといいます。
「業務開始の1時間前とか2時間前にショートメールで『この日の仕事がなくなりました』っていうのが来るのが一番最短(直前)です」
「好きな時間にすぐ働ける」という手軽さで、利用者が急増しているスポットワーク。その一方で、雇う側の都合による直前のキャンセルが問題になっています。
「その日にもらうお金で公共料金の支払いに充てるとか、そういう計画があるからマッチングしたんですけど。直前になって企業側から『キャンセルします』といきなり来るので、困るのと怒りと混ざった気持ち」
働く側は、アプリに表示される求人の中から希望するものを選んで申し込みます。
その時点で仕事が確定します。そして実際に仕事を終えると、タイミーが立て替える形で、その日のうちに賃金を受け取ることもできます。
しかし、タイミーの規約では現場に到着し、2次元バーコードを提示した時点で「労働契約が成立する」とされていました。
そのため、直前にキャンセルされても補償はありませんでした。
厚生労働省は去年7月に、「働く側が応募した時点で労働契約が成立する」との見解を公表しました。
これを受けてタイミーもキャンセルがあった場合、原則、賃金と交通費の全額を「休業手当」として支払いが行われるように規約を変更しました。
「労働者が泣き寝入り」
しかし、原告代理人の牧野裕貴弁護士によると、その後も「休業手当」が支払われないケースがあるといいます。
「どうしても労働者が泣き寝入りをせざるを得ないような状況。プラットフォーマーとして、しっかりと責任を取っていただきたい」
1都4県に住む9人はタイミーを相手取り、21日に東京地裁に未払い賃金などの支払いを求める訴えを起こすことを決めました。
請求額は慰謝料も含めて、およそ312万円です。
「9人で(未払いが)135件もある。日本全国でどれだけの件数あるのか」
タイミーを提訴する予定の男性はこう話します。
「その日の給料もらえないと、帰りの交通費がないという人もいた」
今回の提訴について、タイミーはこうコメントしています。
「現時点において、当社に訴状が届いておらず、事実関係の確認がとれないため、回答を差し控えさせていただきます」
(2026年4月20日放送分より)
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