20日の参議院こども・子育て・若者活躍に関する特別委員会で、立憲民主党の高木真理議員が、「多摩川格差」とも呼ばれる、東京都の手厚い子育て支援策と周辺自治体との格差の問題や、少子化に与える影響について質問した。
【映像】日本より出生率が低い韓国の状況を語る高木議員(実際の様子)
高木議員は、東京都が潤沢な財政をバックに、0~2歳の第1子保育料無償化、14歳までの1人当たり1万1000円支給など、「他自治体ではやりたくてもできない施策」を行っているとしたうえで、その結果、東京への移住、東京一極集中が進んでいると指摘。「東京でも子どもを持ちやすい状況を作ろうということで、支援策が充実するのは良いことであるが、他はやろうとしてもできない財政格差があるところに問題があります。財源のせいで格差が広がるのは良いことなのか」と訴えた。
一方で、都道府県別の合計特殊出生率は、一貫して沖縄県が最も高く、東京都が最も低いとしたうえで、「いろんな考え方があるかもしれませんが、一極集中ということが結果的に少子化を加速させる傾向を持っていると考えます。現に東京への人口集中が進む状況で、一番合計特殊出生率が低いところに人口が集まってきているわけで、(少子化を)反転させていきたいということと逆の方向になっています」と指摘。
「こうした財政力を背景に、さらに東京が住民を引きつける政策をどんどん打って一極集中を加速させると、さらに少子化が加速する要因になっていくのではないかと危惧をするが、大臣はどのようにお考えか」と質問した。
これに対し黄川田仁志少子化対策担当大臣は、「こども家庭庁としては、すべての子どもが将来にわたって幸福な生活を送ることができる社会の実現を目指しており、全国どの地域でも子どもが健やかに育つ社会を実現することが大変重要であると考えています。そのために令和8年度からは財政力が低い地方自治体のこども施策を重点的に支援するために、地域こども政策推進事業を創設いたしました。またこども施策の各種事業で財政力が低い自治体等に高い補助割合を適用して重点的に支援することとしております」と答えた。
続けて「こども・子育て政策の強化は国と地方が両輪となって取り組むべき課題であり、全国どの地域でも子育てしやすい環境が整備されるよう、地方と連携してしっかりと取り組んでまいりたい」と述べた。
高木議員は「直接的に、一極集中になることが少子化にどう影響するかというところについてはお答えはなかったんですが、どの地域でも育てやすいように、そして財政格差がないように、財政力が弱いところに重点的に支援をするような政策を進めていただいているというところは評価をしたい」と述べたうえで、「一方で、全体的な財政格差が縮まっていくように、こども家庭庁の担当大臣としても総務省などに税財源の配分についても子育て支援の観点からも重要なことなんだということで、ぜひ申し入れをしていただきたい」と要望し、黄川田大臣は軽くうなずいた。
高木議員はさらに韓国の議員から聞いた韓国のケースを紹介。「『韓国では子どもを持ちたい人はみんなソウルに行って子育てをしなきゃいけないと思っているが、ソウルはすでにパンパンで新たに住むことができないぐらいの状態になっている。家賃もとても高くなり、なかなか新しく子育てをしに行く人が入っていける状態になっていない、この流れを変えていくことも必要じゃないかと思っている』というのを聞いて、これがある種日本の遠い未来にある姿が韓国ということではいけないなという思いを強くした。ぜひ、自治体間格差を無くすべく取り組みをしていただきたい」と述べて次の質問に移った。(ABEMA NEWS)
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