24日、衆議院厚労委員会において、共産党の辰巳孝太郎議員が8月から仕組みが変わる高額療養費制度について高市早苗総理に質問した。
辰巳議員は「高額療養費制度は、がん患者、難病患者など重篤な疾患を患っている人々の命綱です。今回の見直しで、高額療養費の対象となる823万人の実に8割が負担増となります。負担額も、とりわけ年収が650万円から770万円の方は自己負担が1.4倍にも増えます。(高市)総理は、昨年の自民党総裁選の時には、共同通信の政策アンケートで、高額療養費の上限見直しについて『引き上げるべきではない』と反対しておりました。ところが、首相になって一転、この見直しを強行しようとしています。なぜでしょうか?」と質問。
これに高市総理は「アンケートですが、私は『現役世代の保険料負担と治療を長く続ける患者双方に配慮しつつ、医療保険制度改革全体の中で考える課題』と答えております。医療費全体が年々増加する中で、制度の持続可能性や現役世代の負担軽減という観点から、医療保険制度改革は避けて通れない課題で、これは高額療養費制度についても同様でございます。他方で、高額療養費は患者の方々にとって大切なセーフティーネットですから、これを将来にわたって堅持していくことが必要です。今回の高額療養費の見直しは、厚生労働省の審議会で医療保険制度の多岐にわたる論点についてご議論いただく中で、昨年12月5日の超党派議員連盟のご提言も踏まえながら、患者団体の方も参画した専門委員会で9回にわたって丁寧に議論が積み重ねられてきました。制度の持続可能性の確保と長期療養者や低所得者へのセーフティーネット機能の強化の両立を目指すもので、必要な見直しだと考えております」と答えた。
さらに辰巳議員は 「総理の答弁からは、重大な制度の見直しという認識が残念ながら感じられないんです。制度の持続可能性と言いますけれども、医療費全体に占める高額療養費の割合は6.8%に過ぎないわけですよ。しかも、その伸びは年々下がってきているわけなんですよね。この命の沙汰も金次第にしていいのかと、これが私は問われてると思います。総理は、参議院の予算委員会で、今回の見直しについて『今年8月からの実施が患者の意向に沿うものだ』と答弁されました。つまり、患者団体もこの上限引き上げにお墨付きを与えたという答弁だったと思うんですね。当事者は『命を削られている』とおっしゃっているわけで、認めるはずはありません。総理、この答弁は撤回すべきじゃないですか?」と迫った。
高市総理は「(辰巳)委員がおっしゃっている参議院での答弁は、議事録をよく読んでいただければわかると思うのですが、ご指摘の発言は、『新たに創設する年間上限について、まずは償還払いであっても今年8月から開始するということが患者の皆様の意向にも沿うものだと考えております』と申し上げたものです。その上で、高額療養費制度の見直しにあたっては、丁寧に議論を進めてきました。その結果、昨年度の案と比べて、負担上限の額について、負担の額を抑えたものにする、多数回該当の金額を維持する、新たに年間負担に上限を設ける、年収200万円未満の課税世帯の多数回該当の金額を引き下げるなど、長期療養者や低所得者に十分配慮したものだと考えております。このように、今回の見直しは、患者団体をはじめ、保険者、労使、医療関係者など多くの関係者と丁寧な議論を積み重ねた上で決定したものでございます。私の答弁についての解釈が少し違っていると思います。とにかく年間上限、償還払いでも今年8月から開始する、これが患者の皆様のためになるという趣旨の答弁です」と回答した。
辰巳議員は「患者団体の皆さんとも丁寧な議論をして…」とここまで話したところで、大串正樹委員長が「時間ですので、終了してください」と指摘。
だが辰巳議員が止まることなく「まさにそこが違うんですよ。最後の金額というのは議論がされてないということで、患者団体の皆さんは再三にわたってこの国会で来られているわけですよね」と続けたところ、大串委員長が再度終了を求めた。
辰巳議員は「この見直しは撤回するべき」と述べて質問を終えた。
(ABEMA NEWS)

