
今年、豊作といわれているタケノコがピンチです。犯人は「イノシシ」。近年、深刻化しているという背景を取材しました。
タケノコ食べられ農家悲鳴
雪解けとともに芽吹く春の味。今年もタケノコの季節がやってきました。島根県安来市でとれる「しまたたけのこ」は粘土質の赤土で、繊維が柔らかく育つのが特徴です。
市内にある飲食店でも、今が一番おいしい、しまたたけのこのメニューが提供されています。そのままの甘みを楽しめるため、おすすめはオーソドックスなタケノコの煮物。
定九郎 池田純代表
「土がいいので甘みも多いと思う。食感は大きくても食べやすい。かみごたえのある食べやすさ。好みで、穂先の柔らかい所が好きな人もいるが、根元に近い所にうま味が固まっている」
タケノコは1年ごとに豊作と不作の年があり、今年はたくさんとれる表年!ですが今、その産地に危機が訪れています。
取材班は、しまたたけのこの収穫が最盛期を迎える生産の現場へ。
島田加工農業協同組合 倉敷和則組合長
「こうやって、みんなその辺」
「(Q.穴だらけ。こういった穴も被害に遭った?)うん」
手のひらがすっぽりと入るほどの穴。その犯人は…。
「真っ赤な泥が出ている所はみんなイノシシです」
深刻被害…犯人はイノシシ
土を掘り返してタケノコを食べていたのはイノシシです。
実際にイノシシがタケノコに食いつく瞬間を捉えた映像もあります。撮影されたのは隣の鳥取県。よく見るとイノシシは口で器用に皮をはぎ、中の柔らかい部分だけを食べていることが分かります。一度離れたものの、別のイノシシが近づくと、勢いよく突進し、再び無心で食べ始めました。
取材した産地でも、今年一番被害が大きい区画では、半分以上のタケノコが食べられていたといいます。
倉敷組合長
「(Q.いつから続いている?)ここ5~6年。極端に多くなった」
「(Q.なぜ増えた?)タケノコがうまいからか、 (イノシシが)食べるものがなくなり、里のほうに出てきて増えた。最初(収穫前)にとられるので、やる気がなくなる、掘る人が。出荷する前にイノシシが食べるので、やる気がなくなるのが一番」
タケノコを餌(えさ)にするイノシシは全国各地で見られています。
5日前の19日、千葉県勝浦市で友人とタケノコ掘りをしていた男性。さらなるタケノコを求め、山の中を歩いていると…突如、イノシシと遭遇しました。
タケノコ掘りをしていた 原田ヨシキさん
「タケノコを掘っていたら、友達がイノシシを発見して。襲いかかってくる状況かと思って。僕、格闘技やっているんですけど、さすがに野生のイノシシはビビッて。タケノコが出てる所は結構かじられるみたいで、危ないから罠を何個か仕掛けていたみたいです」
イノシシは、ハンターが仕掛けた罠にかかって動けなかったといいますが…。
「(Q.人間を怖がらない?)そんな感じに見えた。罠にかかっていない状態だったらどうなっていたか、考えたら怖い」
なぜイノシシに出くわす?
なぜタケノコ掘りでイノシシに出くわしてしまうのか。専門家は…。
イノシシの生態に詳しい
うぃるこ 塚田朱花さん
「この時期のイノシシは、特にメスが妊娠中であったり出産時期にあたるので、この時期の傾向としましては、餌場周辺で行動圏が局所的になりやすい。例えば、タケノコの近くだったり畑の近くなど、食べ物の近くに依存している」
イノシシは、一度に4匹から5匹ほどの子どもを産み、春はメスが広い範囲を移動できなくなるため、餌がある竹林の周辺に集まりやすくなると言います。
「山に慣れていない人が入る割合としては春、山菜とかタケノコとか、この時期が多いので、今普段入らない人は気をつけたほうがいいと思います」
(2026年4月24日放送分より)
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