政府の基本方針:基幹インフラ保護と官民連携の枠組み
これに対し、小野田紀美経済安全保障担当大臣は「AIがサイバー攻撃に悪用され、我が国の基幹インフラが危険にさらされるリスクをいかに回避するかという点は、重要な課題であると認識しています。現在、基幹インフラ役務の安定的な提供を確保するため、政府においてはサイバーセキュリティ等の観点からさまざまな施策を包括的かつ重層的に行っています」と答えた。
続けて「経済安全保障推進法における取り組みとしては、基幹インフラ制度の運用を通じてサイバー攻撃等も含め、特定妨害行為の恐れの低減を図っているところです。これに加え、基幹インフラ所管省庁においては、各業法やガイドライン等に基づき、事業者に対してサイバーセキュリティ対策を行うよう定めています。また、基幹インフラ事業者にはサイバー対処能力強化法に基づき、本年10月1日からサイバーセキュリティ・インシデントが発生した場合等の報告が義務付けられ、さらなるサイバーセキュリティ強化のための取り組みが進むと承知しています」と述べた。
そして「ご指摘のクロード・ミュトスをはじめとするAIの急速な進展への対応については、AISI(AIセーフティ・インスティテュート)とも協働しつつ、高度なAIの技術動向や国際情勢等について情報収集や分析を行い、必要に応じて対策を講ずる等、関係省庁と連携して適切に対応してまいります。いずれにいたしましても引き続き、基幹インフラ制度を通じて基幹インフラ役務の安定的な提供の確保に努めてまいります」と述べた。
続いて「官民協議会は、経済安全保障では政府のみならず民間企業等も主要な担い手となることから、経済安全保障上の幅広い課題についてあらゆる脅威やリスクを念頭に検討を行うために創設するものです。米国企業が開発したプログラムの脆弱性を発見する能力に長けたAIの事例も含め、AIを活用したサイバー対処能力の強化は我が国の重要な課題です」と説明。
そして「金融分野においては金融庁主導によりAI脅威に対する金融分野のサイバーセキュリティ対策強化に関する官民連携会議が開催され、また、国家サイバー統括室においてもAIを活用したサイバー対処能力の強化について、有識者会議で議論が進められていると承知しています。本官民協議会で協議を行う個別のテーマについては、こうした関係省庁の動きや改正法施行後の経済安全保障環境をふまえ、適時適切に判断してまいります」と答えた。
金融版「日本版グラスウィング」の立ち上げ
