
ゴールデンウィークで各地の観光スポットは大混雑していますが、その混雑を回避しながら絶景を楽しみ宿泊できる、トレーラーハウスが今人気です。
【画像】200kmの大移動 大型トレーラーハウスの輸送に密着
“動くホテル”が大人気 絶景独占
南アルプスが目の前に広がるのどかな風景、山梨県北杜市。ゴールデンウィーク真っただ中に、都内から遊びにやってきたのは、松本さん一家。宿泊先に選んだのは?
「トレーラーハウスです」
おととしオープンした、トレーラーハウスを活用したホテル「THE NATURE 八ヶ岳」。
上空からホテルを見てみると、日本百名山・八ヶ岳を中心に広がる大自然。その八ヶ岳から続く高台、標高1050メートルの位置にポツンと設置されたトレーラーハウス。宿泊客は一日限定2組。ゴールデンウィークの混雑とは無縁。まさに大自然を独り占めできるホテルです。
松本さん一家、トレーラーハウスのホテルに泊まるのは今回が初めて。気になる車内は?
「きれいです、おしゃれですね」
「シックな感じで、想像していたのと全然違いますね」
車内は黒を基調とした、落ち着いた作り。中央にL字のソファー、キッチン、トイレ、シャワールームも。最大の特徴は?
「(自然が)ベッドから見えるのがいいですよね」
「景色がすごくきれいですよね」
ベッドエリアに設けられた大きな窓で、自然と一体となって過ごすことができます。
「なんか鳥がいる」
「人通りも(少なく)車も通らないので、すごくなんかプライベート感が強いなと」
大自然の真っただ中に置ける、これがトレーラーハウスの魅力です。
世界遺産を独占も
この日、もう1台に宿泊する神奈川県川崎市から来た同級生3人組も、このように話します。
「さっきキジいましたよ。普通に歩いてましたキジが」
「鳥がいた!あれあれ」
このトレーラーハウスのメリットについて、サービスを手掛けるNOMAD TRAILERS・大野修一代表はこのように話します。
「大自然の中でこういった施設(ホテル)を造ろうとすると、開発の許可を取らなければいけないんですけど、その許可のハードルが非常に高くて。活用できなかった土地に(トレーラーハウスなら)ホテルがいきなり造れちゃう」
開発許可や膨大な調査が必要なホテル建設に対し、動かせる車であるトレーラーハウスは、簡素な手続きで設置が可能。規制の厳しいエリアでもサービスを展開できるといいます。
現在、多くの国立公園での計画が本格化。中でも沖縄県のやんばる国立公園のトレーラーハウスホテルは、オーシャンブルーの海と世界自然遺産を独り占めするという、かつてないホテルとして注目されています。
そして八ヶ岳もホテル建設にはハードルがありますが、トレーラーハウスは設置が可能に。人里離れた大自然をまさに独り占め。
そして時刻は午後5時、ここからが最高の時間です。
川崎市からの宿泊客
「ジャーン、これです。奮発して買っちゃいました」
ウッドデッキで思い思いの食材を持ち込み、バーベキューがスタート。
すると…。
「うわー!」
「すごい!」
「自然の中じゃないと。こんなのは」
トレーラーの上空に広がる赤く染まった夕日。空から見てみると、八ヶ岳をバックに最高の景色が広がっています。
そして夜になると、暗闇の中に映し出されているのはトレーラーハウスホテルの2つの明かりのみ。空を見上げると、夜空には満天の星が。
松本さん一家
「こういうのは、トレーラーハウスとかでしかできないような体験。子どもたちもすごく喜んでいる感じだったので、良かったなと」
緊迫…200キロの大移動
どこでも置けるトレーラーハウスホテル。その移動はどのように行われているのでしょうか。
製造から運営まで一手に担う企業では…。
ソラナリゾート 取締役営業本部長
萩原麻貴さん
「ここが一から製造している工場になります」
製造中のトレーラーハウスが並ぶ工場内。戸建て住宅と同様、職人の手で丁寧に作られています。
「このサイズですと、長さが11メートル、幅が3.4メートル。だいたい1カ月ぐらいで出来上がります」
ひと回り小さいサイズ(長さ6メートル・幅2.4メートル)だと早くて2週間で納車が可能。年間130台ほど製造しているといいます。
「こちらが本日輸送する3台になります」
トレーラーハウスには車輪が付いていますが、動かすには牽引(けんいん)する必要があります。安全のため点滅灯を装着し、仮ナンバーを取り付ければ、輸送準備完了です。
渋滞の発生や他の車両などとの接触リスクを避けるため、大型トレーラーハウスの牽引は夜間に行われます。
熊谷から南房総まで、走行距離約200キロ。時には緊張の場面も。
降りしきる雨の中、誘導車とともに動くホテルが夜の街を走り抜けていきます。
日付をまたいだ午前3時すぎ、目的地に到着。一息つけるかと思いきや、最後に待ち受けていた難関。それは、敷地の入り口!幅3.4メートルの車体が、なんとか通れるほどの狭さ。
牽引車でそのまま入るのが難しいため、小回りの利く車両に接続し直し、慎重に車体を運びます。
何度も切り返しながら、見事なハンドルさばきで通り抜ける車体。
3台の車体を敷地内に運び入れ終えたのは、工場を出発してから7時間後の午前4時でした。
本格的な設置は後日行われ、この夏には南房総の海辺に佇むトレーラーハウスホテルとして開業予定です。
大海原を独占 リピートも
一足早く完成したトレーラーハウスホテルが千葉県・犬吠埼にあります。犬吠埼といえば、荒波が打ち寄せる灯台が有名ですが、この海岸の目と鼻の先に去年設置されたのが、太平洋の大海原を独り占めできるトレーラーハウスです。
静岡からの宿泊客
田中さん夫婦
「目の前、海!開放的ですよね。プライベートビーチみたいな感覚で」
「人がいないので独り占め感がすごいです」
目の前に広がるのは、壮大な大パノラマ。こちらもゴールデンウィークの混雑とは無縁です。さらに、室内も魅力の一つだと言います。
「コンテナっぽい感じで、狭くてちょっと薄暗いイメージがあった。とにかく明るくて、広くて、もうすごく魅力的で。泊まってみようと思って泊まったらもうドンピシャですよね」
萩原さん
「海が近かったりするとブルーのクロスを入れたりとか、お部屋ごとで家具とか内装を替えていたりとか。外の設備部分で、露天風呂がある部屋があったりとか。『次は同じ施設内でも隣の家に泊まってみようかな』という方が多いです」
こちらの夫婦は、この非日常空間に魅了されたといいます。
「今日で2回目なのかな?次、5月に軽井沢と6月に日光の方に2人で行ってこようかなって。ハマりましたね」
田中さん夫婦が今回、海岸沿いのトレーラーハウスホテルを選んだ理由が。
「朝日が日本一早いっていうのが売りだったのかな。そのコメント見て行ってみたいなって、そこが決め手でした」
ホテルがある犬吠埼は関東最東端で、日本で一番早く初日の出を見ることができます。(※山頂や離島を除く)
「来た、来た、来た、来た、来た」
「すごい!すごい!」
「きれいだね、本当に」
プライベート空間だからこそ味わえる、至福の一時。
「こうやって朝日見ながらくつろげることないもんね。癒やされるわ」
「おうちみたいな感覚なんですけど、特別感もあって。また来たいなと思いました」
(2026年5月4日放送分より)
この記事の画像一覧
