8日の参議院本会議で「国家情報会議」設置法案が審議入りし、参政党の大津力議員は、国会議員が外国の工作対象となる問題などについて質問した。
【映像】「あたりまえだ!」議場から声が飛んだ瞬間(実際の様子)
大津議員は「外国情報機関の活動は映画の中だけの話ではありません。政治家、秘書、公務員やOB、研究者、企業人、メディア関係者など政策や世論に影響を与え得る者に巧みに接近し、情報や便宜、名誉、資金、人間関係を通じて時間をかけて取り込んでいく。こうした活動は表に出にくく、立証も困難であります。仮に外国の情報工作により日本の国会議員が攻略され、その議員が意図的にまたは結果的に我が国の国益を損ね、外国の利益に沿う活動を行った場合、現代の我が国の法制度はどこまで対応できるのか」と問題提起。
そのうえで「現行法上外国政府または外国情報機関の指示、資金提供、便宜供与、働きかけを受けて我が国の政治過程に影響を及ぼす活動を行う者に対し、どのような規制、処罰、届け出、公開の仕組みが存在するのでしょうか。特に国会議員、秘書、政党関係者が外国の影響工作の対象となる場合について現行制度で十分と考えるのか」と質問した。
これに対し木原稔官房長官は「個々の国会議員の活動に関し政府の立場でお答えすることには慎重でなければなりませんが、国権の最高機関たる国会を構成する国会議員は重要な政策立案プロセスに関与し、さまざまな情報に触れることとなるため、外国情報機関にとって工作のターゲットとなりうる存在です」との認識を示した。
そのうえで「国会議員を狙った外国情報活動に関連する規制や処罰の制度としては、例えば外国勢力によるわが国の政治活動への干渉を防止する観点からは政治資金規正法に、職務に対する働きかけと不正な利益供与を防止する観点からは刑法の収賄罪などに、職務上知り得た重要な秘密の漏えいを防止する観点からは特定秘密保護法および重要経済安保情報保護活用法にそれぞれ関係する規定がございます」と答えた。
続けて「一方で届け出、公開といった透明性確保という視点からは必ずしも十分ではない面もあり、また外国による各種の工作活動に対しては一層厳正に対処していかなければならないと考えています。このため外国勢力による不正な干渉を防止するための仕組みについて今後さまざまな方々のご意見を伺いながら丁寧に検討を進めてまいります」と述べた。
大津議員はまた、「外国影響工作を透明化する制度についてお尋ねします。米国にはFARA(外国代理人登録法)があります。外国主体のために一定の政治活動等を行う者に、登録と情報開示を求め、政府と国民がその活動の背景を評価できるようにする制度です。英国、フランス、豪州でも最近同様の制度が整備されました。これらは外国人の排斥や、言論を禁止する制度ではありません。外国政府等の利益のために誰がどのような立場で政治や世論に働きかけているのかを透明化する制度です」と説明。議場からは「あたりまえだ!」の声も飛んだ。
そのうえで「我が国においても外国の政府や政党、情報機関等からの依頼や指示、資金提供を受けて政策決定、選挙、世論形成に影響を及ぼす活動を行う者について、登録または届け出を求める制度を検討すべきではないでしょうか。外国代理人登録制度について政府の検討状況と今後の方針を伺います」と質問。議場からは「そうだ!」の声も飛んだ。
これに対し高市早苗総理は「我が国の政策決定が外国勢力によって不当にゆがめられることがあってはならず、そのようなリスクに対応することは重要な課題です。外国代理人の登録制度につきましてはご指摘の外国事例も研究しつつ、現在課題や論点を整理しているところであり、丁寧に検討を進めていく考えです」と答えた。(ABEMA NEWS)
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