
キノコ採りをしていた男性が突然クマに襲われる瞬間です。相次ぐこうした被害に、山菜採りの名人は、カギを握るのは「鈴の音」だと話しています。
緊迫!キノコ採りでクマ遭遇
岩手県宮古市、猟友会のハンターが山菜採りに出かけた時に撮影しました。
山菜でしょうか、食べる仕草も。さらに同じ日、別の場所で別のクマの姿が。
山田猟友会 新保公鶴会長
「山菜採りに行こうと思って林道を走っていたら、別の所で別のクマを3頭見た」
同じ日に、偶然、別々に3頭を見かけたといいます。
今年の春、山の危険度はより高まっています。山形県朝日町では、7日朝、山菜採りをしていた70歳の男性がクマに襲われ、顔や頭を引っかかれました。
また岩手県の八幡平市でも、山菜採りに出た69歳の女性が、7日に遺体で発見されました。他にも、山形県酒田市や岩手県紫波町、福島市で、山菜採りに行った人が、「遺体で見つかる」「クマに襲われけがをする」などの事例が確認されています。
改めて認識しなければいけないのは、山の中の危険。
キノコ採りをする男性
「とりあえず食べられるものは採っていきましょう」(2023年9月)
これは、キノコ採りで山に入った男性が撮影した映像です。
「おーい、こら!」
男性は最初、「犬だな」と思い声を出したと言いますが…現れたのはクマでした。
木の枝を持って後ずさりする男性。そして、なんとかクマを追い払うことができました。
近くに子グマがいたため、応戦せざるを得ない状況。気付いてからクマが接近するまで、わずか20秒ほどでした。もし出会ってしまったら、ただでは済みません。
ただ、山の近くに住む人にとって、「山菜」は保存食。山菜採りは、習慣の一つです。
山菜採り50年以上 鈴木久雄さん(83)
「ゼンマイ」
「豚肉と食べるとおいしい」
名人がクマ対策を伝授
山でクマに出合わないために、どうすれば良いのでしょうか?
山菜採り名人 松橋翔さん(29)
「山に入る時に安全祈願。『入るよ』というあいさつ」
8日、密着させてもらったのは、マタギ家系に生まれた山菜採り名人の松橋さん。装備も近年変わってきたと話します。
「マタギナガサというサバイバルナイフを護身用に。最近はクマスプレーを携行している」
「1本ピッと出ているやつ」
一歩山に入れば、いたる所に山菜が…。
「コシアブラです。天ぷらで食べるとおいしい」
「コゴミが食べごろ」
ただ、これら山菜の多くは…。
「クマも人間と同じでシーズンごとに山菜を追う」
「コゴミが生えているとしゃがむ」
ここで「落とし穴」となる行動が…。
「コゴミは群生するので、1カ所、2カ所とどんどん採る。採っている間はクマ鈴が鳴らない。同じ所にいて音が鳴らないと、クマも何もいないと思って近付いてくる可能性がある。同じ所にとどまっていても、必ず音は鳴らすようにする」
確かに、岩手でクマに遭遇した映像でも、キノコが1カ所に群生していて、黙々と作業してしまうのもうなずける場所でした。
名人は山の中で常に音を鳴らし続けています。
また、自然に流れているこの「音」にも注意が必要だと話します。
「沢の音でかき消されて(クマが)木に分け入る音が聞こえない。『気づかずに(縄張りに)侵入していた』が一番怖い状況」
「クマザサ」などが茂る場所も、視界が悪い上に、音をかき消してしまうため、危険…。最後に、最も大事なことを教えてくれました。
「クマの痕跡、新しいのがあったとなると、クマ自体が警戒して(痕跡で)『自分の縄張りだ』と示して逃げているパターンが多い」
クマの痕跡を見つけたら、即時撤退。これが基本であり、鉄則です。
(2026年5月8日放送分より)
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