共産党の田村智子委員長は28日の記者会見で辺野古沖でのボート転覆事故をめぐり、文部科学省が同志社国際高校の平和学習の内容を「政治的中立性」を定めた教育基本法に違反すると認定したことについての質問が相次いだ。
【映像】 「あまりに拙速」文科省を批判した瞬間(実際の様子)
受け止めを聞かれた田村氏はまず、「辺野古でおきた船の転覆事故は、安全を絶対に確保できないという船に乗せてしまったこと自体が重大な誤りであるということで、運営団体であるヘリ基地反対協議会も表明し、構成団体である私たち日本共産党としてもお詫びしている。研修旅行で安全が保障されなければならない点は、当然教育行政からの指摘、調査があるということはありうることだと思う。子供の命を守らなければいけないということが大前提」と述べた。
その一方で、「教育の内容に関わって、政治的活動として教育基本法第14条違反と当該高校を指導したことはあまりに拙速で、踏み込みすぎの判断だと考えている。教育基本法第14条の政治的中立は、特定の政党を支持・不支持するような教育をしてはならない。特定の政党の主張を教育してはならないという抑制的な内容である。2006年に法律が改正された時にも最高裁判決を維持する、つまり教育行政による判断は抑制的であるということがはっきり答弁されている。だからこの間、教育基本法違反で政治的活動、政治的中立性を問うような指導を文科省はやってこなかった。今回このように拙速に、一方的に14条違反と指導したことは適切ではない」と批判した。
記者が「文科省の指導が(教育基本法)16条の『不当な支配』にあたるのでは?という指摘もある」と質問すると、「様々な方から、今回の文科省の教育基本法違反の判断は国による不当な介入、不当な支配にあたるとの指摘がある。私たちもそのことが強く危惧される指導が行われていると考えている」と述べた。
そして「沖縄が直面している平和の問題では、米軍基地の問題は避けて通ることができない現実の問題であり、主権者教育というのを考えた時、今日的な政治上の問題、平和と言ったときに直面している課題が何か学ぶことは当然のことだと思う。平和教育は1つの研修旅行の中で何が行われたかだけではなく、年間を通じてとか、3年間の教育学習の中でどのような学習が行われているか、生徒が教えられたことを鵜呑みにするのではなく学んだことに基づいて自由な討論、その中で自分の認識をどうやって持つのかが保障されているかが問われる」と指摘した。
そして「そのことを問うのは教育の現場そのものの中で行われるべきことで、教育行政とりわけ国、文科省が教育の内容について立ち入って調査することになれば、それは1つ1つの研修旅行で何をやったかのチェックになってしまう。これはまさに行政の介入であり、とくに政権と激しくぶつかりあうような政治的課題について学ぶことを萎縮させることになりかねない重大な問題だと認識している」と懸念を示した。
さらに文科省が、政治的中立違反と判断した理由について「研修旅行初日の開会礼拝のメッセージにおいて牧師から複数年にわたって法令に反するものを含め抗議活動に関する説明が行われていたこと、研修旅行のしおりにヘリ基地反対協議会による座り込みをお願いする文章を掲載していたこと」などと説明していることにも反論。
「(牧師の抗議活動に関する説明は)自己紹介として述べていたもので、抗議活動に高校生を参加させる意図で行われたものではないし、ヘリ基地協議会がどういう団体か紹介する一般的なパンフレットをそのまま掲載したもので、座り込みを高校生に呼びかけたかのように文科省は書いているがそうではない。研修の中で抗議活動への参加は一切呼びかけているわけではない。(文科省の)報告書の中身自体疑問を感じる」と主張した。
これに対し記者が「亡くなった船長が、禁止されているエリアに入って抗議をするという挨拶を当日していたが」と問うと、「それも自分たちがそういう活動もやってきたと自己紹介として述べているので、研修旅行でそういうことをやると言ったものではない。実際そういうところに入ってないですから。法律を犯す区域に船を入れていない。ただ安全確保ができる船ではなかったですから、それは船に乗せたこと自体が誤りだったという事実はその通りですので、そこは切り分けることが必要」と述べた。(ABEMA NEWS)
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