
8月から高額療養費の自己負担額が見直されることになりました。どの保険に加入しているかで影響が大きく変わるため、注意が必要です。
「改正健康保険法」成立
上野賢一郎厚生労働大臣
「大変意義のある改革、法案が成立することができた」
先月29日に成立した「改正健康保険法」。市販薬と成分や効果が似ている「OTC類似薬」を処方された患者に追加の負担を求めることや、「出産費用」の実質無償化が実施されます。
後期高齢者の保険料や窓口負担の算定に、金融所得を反映させる仕組みなども盛り込まれました。
8月から始まるのが「高額療養費制度」の見直しです。月々の負担は、どう変わるのでしょうか?
「付加給付」の有無で変化
「高額療養費制度」は、1カ月にかかった医療費の窓口負担額が一定の上限を超えた場合、超えた分が払い戻される制度です。
現在の自己負担の上限額です。8月からは、それぞれ引き上げられます。さらに、来年8月からは年収区分をより細かく分け、年収およそ700万円の世帯では現在より3万円ほど高くなり、最大で38%の負担増となります。
ただ、誰もがこの影響を受けるわけではありません。
社会保障制度に詳しい
立教大学 安藤道人教授
「『付加給付』といって、保険組合の独自の上限制度がある」
「付加給付」とは、主に大企業の健康保険組合や公務員の共済組合などが独自に設けている制度。多くの場合、月額2万5000円程度に設定され、高額療養費制度が引き上げられても、その負担は変わりません。
一方、中小企業の人が多く加入する「協会けんぽ」などには「付加給付」制度がないため、見直しによる負担増の影響をより受けやすくなります。
安藤教授
「高額療養費の見直しの影響が“直撃する人たち”と『付加給付』によって“直撃しない人たち”。どの保険者に入っているかによって、影響が違うということが重要な問題」
しかし、「付加給付」がある健保組合でも、安心できるわけではありません。
加入者が1000人未満のある健康保険組合
「数年はやっていけると思うが、今後の状況次第で『付加給付』の廃止や見直しを考える可能性も出てくる」
安藤教授
「どうやって分立する保険者の間での調整をするかとか、そういった議論につなげていかなければならない」
(2026年6月1日放送分より)
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