物流業界の配送現場を競技化!魅力伝える取り組み 課題は山積み…国の施策は?

物流業界の配送現場を競技化!魅力伝える取り組み 課題は山積み…国の施策は?
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 ガソリン価格の高騰や配送ドライバーの労働環境など課題が多い物流業界。仕事の魅力を伝えようと働く人たちの技術を可視化する、ある取り組みを取材した。

【画像】いかに早く配達できるか…光るドライバーの技

物流の仕事を知る「ラクじゃないレース」

課題が多い物流業界
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 燃料費の負担増に加え、配送ドライバーの不足も課題となっている物流業界。

 物流の仕事はしばしば、“楽な仕事”“誰でもできる”という断片的なイメージで語られてきた。しかし、実際には極めて高度な専門性が求められる仕事だ。

 そんなイメージと実態のギャップを埋め、社会との接点を広げたい!そんな思いから先月30日に開催されたのが「全国物流業界ラクじゃないレース」。物流関係の企業17社、現役ドライバーを含む48人が参加した。

「全国物流業界ラクじゃないレース」
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 大量の段ボールを素早く仕分けて運ぶ競技や、軽々と運んでいるのは24リットルもの水。総重量およそ24キロ。ラクダのかぶりものだが…「楽だ!」とは言えない。配送現場さながらの体力勝負だ。

ラクダのかぶりものをして競技に挑む
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NABI代表取締役
千畝海楽さん

「なかなか裏側を見る機会はないと思う。裏側を知ることで、少しでも興味を持って業界に入ってくる人が増えたらうれしい」

参加者
「普段の仕事では、エレベーターがないような階段の団地などを配送するのが大変」

働き始めて3年 女性ドライバー

 番組は、この大会に参加した一人の配送ドライバーを取材。その知られざる技術とは?

雪竹麻菜美さん
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 配送ドライバーとして働き始めて3年の雪竹麻菜美さん。ネット通販の商品や、生協の荷物などを利用者のもとへと届けている。

 雪竹さんの技が光るのが、車を降りてから荷物を手に取るまでの速さだ。一見すると、乱雑に置かれた荷物だが…。

雪竹さん
「ごちゃごちゃに置いてしまうと、探さなくてはいけない時間ができるので、そこは工夫して、自分の積み方を見つけていく。ここが本当に一番のポイントと思う」

 いかに早く配達できるようにするか…勝負は、配送前の「荷物の仕分け作業」段階で決まるという。

勝負は配送前の「荷物の仕分け作業」で決まる
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雪竹さん
「ここは午前指定と、(埼玉・川口市)上青木が比率的に多かったので、ここに上青木を置いて、ここは1、2と、5丁目、6丁目みたいな。なるべく町会で分けたり」

 車にどう荷物を積み込むかで、探す時間が変わってくるという。

「時間に追われているところが一番きつい」
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雪竹さん
「いざ実際、自分が運送系をやってみると、結構時間に追われているんだなという、そこが一番きついところでもある。運送業界は誰かのお荷物を運ぶお仕事になるので、『ありがたいわ』と言ってくれる人などがいて、配達してよかったなという感情になる」

「荷物を大切に安全に届ける」

 先月30日に開催された「全国物流業界ラクじゃないレース」は、そんな配送技術を競い合うものとなっている。

住所ラベルにある「A・B・C・D」に仕分ける
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 住所ラベルを確認しながら、大量の段ボールを「A・B・C・D」の4つに、4人で仕分けていく。

 そして運搬担当の2人は、指定された場所へ荷物を運び、限られたスペースに効率よく積み上げる。

 スピードと正確性、まさに配送ドライバーのスキルが問われる競技だ。

配送ドライバーのスキルが問われる
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 雪竹さんは仕分け担当として出場し、日ごろ培った技術を競技の場で発揮した。

 決して“ラクじゃない”配送ドライバーの仕事。しかし、だからこそのやりがいもあるのだという。

雪竹さん
「このレースの名前通り“ラクじゃない”というところではある。きついこともたくさんあるんですけど、私たちドライバーは、皆さんのお荷物を最後まで大切に安全にお届けしますということは伝えたい」

物流業界の課題と対策

 取材した雪竹さんは今の仕事にやりがいを感じているということだが、楽ではない仕事。そして、業界の課題がなくなったわけではない。

総合物流施策大綱
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 こうした課題解決に向けて、国の動きも加速している。3月に閣議決定された総合物流施策大綱では、今年度から2030年度までを集中改革期間と位置づけている。

 その中で対策の一つとして挙げられているのが、非対面での受け取りだ。玄関先などへの置き配や宅配ボックス、コンビニでの受け取りなどの非対面方式での受け取りを現在のおよそ25.6%から2倍の50%程度に引き上げるとしている。

次世代テクノロジーの社会実装
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 再配達などにかかる人手や手間、労働時間を減らし、効率のよい配送につなげることを目的としている。また、物流の効率化を図るため、ドローン配送や自動運転トラックなどの次世代テクノロジーの社会実装も進めている。

物流業界にどんな改善を?

 こうした施策で、国は物流業界にどのような変化を期待しているのか。

金子恭之国土交通大臣
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 金子恭之国土交通大臣は総合物流施策大綱の閣議決定を受けて、本格化する人口減少や担い手不足などを踏まえ、将来にわたって物流の持続可能性を確保するとともに、物流を新たな価値を創造するサービスとして捉え直し、より上質で魅力ある産業へと転換させるとし、関係省庁などと連携しながら総合的な物流政策を強力に推進していくと話している。

「現役ドライバーの運動会」開催の意義
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 また、取材した物流会社NABIの千畝海楽代表取締役もレースイベントの開催の意義について、「多くの社会課題に直面している物流業界でドライバーの技術を可視化することで尊敬される仕事へイメージを変えて配送ドライバーの労働環境を改善して、少しでも物流業界を目指す人を増やしたい」と話している。

(2026年6月1日放送分より)

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