2日、参議院法務委員会において、自民党の鈴木宗男議員が、巨人の阿部慎之助前監督(当時監督)が家庭内での暴行容疑で現行犯逮捕された事案について警察庁の姿勢を激しく追及した。
事案は5月25日、親から暴力を振るわれている旨の110番通報を受けて臨場した警察官が阿部氏を現行犯逮捕したもので、翌未明には釈放され任意捜査に切り替わっている。鈴木氏は、氏名や住所が明確で逃亡や証拠隠滅の恐れが低いにもかかわらず、あえて令状なしの逮捕に踏み切った理由をただし、「それなりの社会的地位で知名度のある方でもある。任意同行だとか、身体拘束を伴わない選択肢や、別の捜査の進め方があったのではないか」と、当時の警察の対応に疑問を呈した。
これに対し、警察庁の山田好孝生活安全局長は、警視庁から「被疑者を現に罪を行い終わったものと認めて現行犯逮捕するに至った」との報告を受けていると説明。さらに後の答弁では、現場の警察官が被害者らから状況の聴取を行った上で逮捕に至った旨を明かした。詳細な背景事情については「家庭内の事柄でありプライバシー保護の観点から答弁は差し控えたい」と繰り返したものの、一般論として人身安全関連事案は事態が急展開する可能性があるため、「被害者の安全確保を最優先に対応する必要がある」との見解を示した。
しかし鈴木氏は、阿部氏の娘が公に発表した手紙の内容を引き合いに出して猛反発した。手紙には「殴られたということはありません」「ChatGPTに相談して児童相談所に相談したにもかかわらず、私自身の意向が聞かれることなく警察に通報されてしまった。父が警察に連行される姿をみて、私は目前で泣き崩れてしまいました」と綴られており、すでに家族間では仲直りしていることも明かされている。鈴木氏は「プライバシーって何の事を言ってプライバシーというのか」と山田局長に迫り、「プライバシーにかかるというなれば、私は、子どもの目の前で逮捕する。そっちの方がプライバシーの問題が大きいんじゃないでしょうか? あなた方はプライバシーの履き違えをしている」と激しく抗議した。
さらに鈴木氏は、警察が到着した時点で騒ぎはすでに収まっていたと指摘。「私は、この阿部監督の件は現行犯逮捕するまでの事案でないと思っています。時々、警察が間違った判断をする最たるもんだと。冷静に考えれば警察が行っても穏やかに済んでいる話を一方的に現行犯逮捕だという流れに私は考える。ちょっと行き過ぎてないか」と断じ、次の委員会でも引き続きこの問題を追及していく姿勢を示して質問を終えた。
(ABEMA NEWS)

