
国会では『副首都構想』と『議員定数削減』に関わる法案の審議を強行する与党と、反発する野党の平行線が続いています。打開策として、衆議院議長が、この2つの審議を中断して、皇室典範改正の議論を優先して行うことを提案しましたが、これで正常化するのでしょうか。
【画像】与野党が折り合えず“国会正常化”見通し不透明に 維新の“こだわり”に高市総理は
与野党が協議折り合えず
自民党の鈴木幹事長と、中道改革連合の階幹事長。2日の朝一番、それぞれ国会対策に関わる幹部を従え、会談を行いました。そこで出た話。
自民党 鈴木俊一幹事長
「やはり議長の発言というのは大変重いものがある。それに沿ってお互い努力していきましょうと。こういうことを確認し合った」
衆議院の森議長は1日、与野党7党を集め、皇室典範改正案の審議を最優先するよう求めました。それは日本維新の会の肝いり政策である副首都構想と定数削減に関する審議をいったんストップするということでもあります。
中道改革連合 階猛幹事長
「採決がいつあるかと言われていた2法案、副首都と定数削減について中断するということは一歩前進ではある」
しかし、これで物事が進んでいく訳ではないのが今の国会。大きな理由は3つあります。1つは維新の振る舞い。中司幹事長は1日の森議長との面会の後、不満をあらわにしました。
日本維新の会 中司宏幹事長
「こうした話をいただくということ、議長としていかがなものかと感じざるを得ない」
国会が混乱に陥った際に、議長が議事を整理するというのは国会法に定められた議長の役目です。野党の言い分は、三権の長に対して、こうした物言いをする与党とはまともに向き合えないというもの。
国民民主党 古川元久国対委員長
「皇室典範の改正の議論を静謐(せいひつ)な環境で行うことを最優先に。議長が言われたことは重い。それを批判するようなことは、あり得ない話」
ちなみに、森議長の考えは、麻生副総裁を始めとした自民党幹部の意向と合致しています。麻生副総裁は2日の派閥の会合で、森議長をこう評価しました。
麻生副総裁(派閥会合での発言)
「皇室典範改正は、森議長をはじめ皆さんにご努力いただいている。なんとしても今国会において皇室典範改正を成し遂げたい」
一方で、副首都構想や定数削減については、特段の言及がありませんでした。2つの法案を先に処理したかった官邸からは…。
官邸幹部
「森議長のやったことはクーデターだ。シナリオがひっくり返った」
自民党と官邸とのコミュニケーション不全が国会が進まない2つ目の理由です。そして3つ目が、こうした状況においても維新との関係を重視する高市総理の姿勢にあります。
維新の“こだわり”総理は…
高市総理はインドを訪問中。笑顔でモディ首相との共同記者発表に臨みました。
高市早苗総理大臣
「先ほど、私のことを『美しい妹』と呼んでくださいましたが“兄”“妹”としてお付き合いを続けていく約束をしました」
一方、国内にいる政権のパートナーは怒りを抑えきれない様子。
日本維新の会 吉村洋文代表
「皇室典範の改正、副首都構想、定数削減、これは当然やり切るべき。有権者と約束したことでもあるし、自民党にとっての公約でしょう。やらないなんてあり得ない」
(Q.今国会で実現できなければ)
日本維新の会 吉村洋文代表
「今国会で実現させるんです。そこは総理とも確認しましたから」
今後、高市総理が維新の意向を重視する姿勢を貫けば、国会はさらに混迷の度合いを深めることが確実。高市総理は3日に帰国する予定です。
