消費税減税 約10兆円の財源は? 深まる溝…意見まとまらず与党に焦りも

消費税減税 約10兆円の財源は? 深まる溝…意見まとまらず与党に焦りも
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 高市早苗総理大臣肝煎りの消費税減税をめぐって、財源の確保に厳しい結果が突きつけられているという。

【画像】負担の「実質ゼロ化」を目指すという議長案

 13日にも、超党派の「社会保障国民会議」で議論が再開される見通しだが、与野党の溝は深まっている。

財源はどうなる?

「実質ゼロ化」を目指すという議長案
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 消費税減税の財源は、どのように捻出するのだろうか。

 超党派の「国民会議」で議長を務める自民党の小野寺五典税調会長は、来年4月から2年間、食料品の消費税率を1%に引き下げ、この1%分の税収(年間約6000億円)を活用して、中低所得者向けの給付を行い、負担の「実質ゼロ化」を目指すという議長案を示している。

 給付の対象は「現役で働く中低所得者」。政府関係者によると、年収106万円未満など、一定の給与収入がない人や、年収540万円以上など一定以上の収入がある人については、給付の対象外とすることを検討しているという。

 また、食料品にかかる消費税を1%に減税するのに必要な財源は、2年間で約10兆円といわれている。政府は「2年間であれば歳出・歳入の見直しの中でやりくりできる」としているといい、高市総理は赤字国債に頼らず、補助金や租税特別措置の見直し、税外収入などでも確保するとしている。

「補助金」も見直し?

削減にはつながっていないのが現状
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 ただ、この補助金には中小企業を支援するためのものも含まれている。

 補助金については、毎年各府省庁が「行政事業レビュー」という、無駄がないかの確認を外部の有識者も交えて公開で行っている。

 経済産業省の中小企業の設備投資などを支援する「中小企業生産性革命推進事業」には2025年度の補正予算で3400億円が計上されている。

 これら複数の中小企業向け補助事業を検証した外部有識者は、これらの補助金について「真に必要な範囲に限定されているか不断に検討すべき」と指摘しているが、削減にはつながっていないのが現状だ。

 こうした状況からか、財務省は予算編成などで精査していく考えを示している。

「租特」見直しは、進んでいる?

「廃止の方向」とされたのは、わずか1件
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 では、もう一方の「租税特別措置」の見直しは進んでいるのだろうか。

 租税特別措置は、特定の政策のために税を優遇する制度。その規模は法人税に関するものだけでも2023年度は2兆9000億円に上り、これには賃上げ促進税制なども含まれている。

 4月には、片山さつき財務大臣が各府省庁に対して、それぞれが扱う租税特別措置の自己点検を行い、その結果を6月下旬をめどに公表するよう求めていた。

 点検の対象となっていた9つの府省庁が、約120項目の点検結果を公表したが、そのうち「廃止の方向」とされたのはわずか1件だった。

 具体的には、経済産業省が扱う「登録免許税の軽減措置」で、一定の要件を満たす場合に登記にかかる登録免許税を低くする措置だが、2024年度に創設されて以降、利用実績がなく、今回、経済産業省は「制度の終了が相当」と結論付けている。

 「廃止」が1件しかないことについて、片山財務大臣は「現時点で満足いくものではない」と苦言を呈し、今後1件ずつ精査するとしている。

「国民会議」参加野党の主張

 高市総理は消費税減税には「野党の協力が不可欠だ」としているが、ここへ来て与野党の溝が深まっているという。

 「国民会議」に参加している野党の消費税減税や給付案などに関する主張をまとめた。

「国民会議」に参加している野党の主張
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国民民主党
今年度から給付(社会保険料還付)
来年度からは税額控除も

中道改革連合
恒久的な食料品の消費税ゼロ
社会保険料などの低減

立憲民主党
1年間、食料品の消費税ゼロ

公明党
恒久的な食料品の消費税ゼロ

チームみらい
消費税の減税は訴えず
「所得連動型給付」という所得に応じた給付案を主張

日本保守党
恒久的な食料品の消費税ゼロ

 多くの党は消費税の減税で一致するものの、税率や減税期間の長さ、その対象などをめぐって、いまだ意見がまとまっていない。

意見の集約急ぐが…

議長案への懸念点を指摘
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 この状況に、与党が焦りを見せている。

 自民党の小野寺税調会長は、5日のNHKの討論番組で「早く一定の方向を出さないと来年4月開始に間に合わない」などと意見の集約を急いでいるが、国民民主党の玉木代表は6日に行った街頭演説の中で「飲食料品の消費税を仮に1%にしても、思ったほど税込み価格は下がらない。2年後に税率を元に戻す時は大幅な増税になる」と、小野寺税調会長が示した議長案への懸念点を指摘している。

法案先送りの背景

背景に何が?
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 国会会期末まであと4日となる中、ここでも消費税減税をめぐる動向が影響しているという。

 今月7日、高市総理は日本維新の会の吉村洋文代表と会談を行い、維新が重視する「議員定数削減法案」の成立を先送りし、「皇室典範改正案」などの審議を優先することで一致した。

 この背景に何があるのか。

 元時事通信社の政治部長でジャーナリストの山田惠資さんは、「麻生氏が成立に意欲を見せる皇室典範改正案を優先」して「麻生氏の顔を立てて党内の基盤を固めることを狙ったのではないか」と分析している。

(2026年7月13日放送分より)

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