
逮捕された元看護師の女が現場となった病室で、同僚に不自然な行動を目撃されていたことが新たに分かりました。そこにあったはずの物がなくなっていました。
患者殺害か“点滴に混入”
柏たなか病院 福岡隆明事務局長
「警察のほうで毎日病院に入って捜査を続けられておりますと。それを(容疑者に)話した際に『そうですか。私もう戻れないですね』ということで、自主退職しますと」
「当院採用前は、産婦人科のクリニックにおよそ1年半勤務をしていた。お産の減少などにより不安を感じて、またさらなる成長を求めて看護師として病棟勤務を希望し、当院への入職を志望して来た」
16日午後、病院が開いた会見です。古川容疑者はどのような看護師だったのか、少しずつ見えてきました。
福岡事務局長
「勤務態度として、事件日まで欠勤等もない。役職は病棟看護師で、事件当時は夜勤のリーダー看護師を務めていた。リーダー看護師とは、患者さんの病態を把握して、異常があれば医師へ報告する役割を担う看護師」
病院で看護師として働いていた古川美由紀容疑者(51)は1月、入院患者の會田栄次さん(当時75歳)を殺害した疑いが持たれています。
福岡事務局長
「事件性が疑われたため、1月30日に容疑者に出勤停止を言い渡した。その3週間後に問い合わせがあり、『病院の状況を教えてください』ということだったので、警察が入っている旨をお伝えしたところ、本人から退職の申し出があり退職とした」
「(Q.容疑者の様子、言動の印象は)非常に丁寧に話をされる人。面接時の印象においても、丁寧な対応をしていたという看護部長の報告も受けている」
同僚が見た不自然な行動
そして16日、捜査関係者が明かしたのは、事件前に女が調べていた「便注入 死ぬか」という言葉でした。
その日、午前4時ごろ、事件が起きたフロアには夜間当直担当である古川容疑者と、男性の准看護師の2人がいたそうです。
准看護師が巡回で訪れた際に、被害者の容体が急変しているのを発見。およそ30時間後に死亡が確認されました。
被害者が死亡した翌日の2月1日には、病院の関係者が警察に「異物混入の可能性がある」と届け出て、事件の捜査が始まりました。
病院関係者が訴えた“異物混入”とは、被害者につながれていた点滴にかかわるものでした。
透明であるはずの点滴の延長チューブ内に茶色に変色した異物があり、後の捜査で人間の大便であることが判明しました。その異物を混入させ、被害者を殺害したとして、古川容疑者が浮上した理由について警察は…。
容疑者とともに、当時フロアを担当していた准看護師が被害者の容体急変を知ったのは午前4時すぎでした。そのおよそ5分前に、古川容疑者が被害者の部屋を出入りする様子が防犯カメラに映っていたということです。
消えた“変色チューブ”何が?
また、病院の会見でも新たなことが分かりました。
柏たなか病院の会見
「足元に置いたはずのチューブ入りの滅菌カップがないことに気付いた。看護師長が、(古川)容疑者に『どこかに持っていったの?』と聞いたら、『スタッフステーションに持っていきました』と答えた」
病院によると、被害者の容体急変後、看護師長は点滴のチューブに異常な変色があると判断し、写真を撮影。変色したチューブを外し、滅菌カップに入れて、足元に置いたそうです。
ただその後、足元のカップはなくなっており、容疑者が看護師らが拠点とする場所に持ち去っていました。
さらに、中にあったはずの変色したチューブはなくなっていて、異なる色のチューブになっていたということです。
近隣住民
「いや~びっくりした」
「(Q.この家には今、誰が住んでる)今は夫婦。もう80近いんじゃないかな」
近隣住民などの話から、容疑者の現住所は実家とみられます。ただ、高齢の男女が2人で暮らしていると認識されていたようです。
元看護師は否認
一方で、被害者の死因となった「敗血症」とは、どのような症状なのでしょうか?
金沢医科大学 麻酔科学
高橋完教授
「感染症が原因です。ばい菌によって炎症が起こる。それが全身で現れるのが、熱が上がったり血圧が下がったりという症状になる」
被害者の体内からは「エンテロコッカス・カセリフラバス菌」と呼ばれる細菌が見つかっていました。
高橋教授
「エンテロコッカスというのは、日本語では『腸球菌』といいます。通常どんな方でも腸管、便の中に含まれている。病院に入院されているような抵抗力の弱った人の血液に入ると、いきなり血液に感染するので、感染症がすごい速度で起こるということは考えられる」
警察によると、古川容疑者は容疑を否認しているということです。
(2026年7月16日放送分より)
この記事の画像一覧
