連日、各地で熱闘が繰り広げられている高校野球。紹介したいチームがあります。南北海道大会に出場した森高校です。実は5年前、廃部になっていました。それでも、地元出身の元プロ野球選手の尽力で見事に復活!ゼロから歩みを進めてきたチームをヒロド歩美キャスターが取材しました。
選手たちも憧れる元プロ監督
北海道の南、駒ケ岳と内浦湾の豊かな自然の中にある森町。人口は、およそ1万3000人。この町唯一の高校が、森高校です。
5年前、部員不足により野球部は一度、廃部しましたが、去年、再始動したんです。
主将 渡部大河選手(2年)
「(Q.なぜ森高校野球部に入ろうと思ったんですか?)やっぱり吉田監督の存在が大きいですね。少しでも近づきたいなと思って、森高校を選びました」
森町出身の吉田雄人監督(31)。選手たちも憧れる存在です。
強豪・北照高校で甲子園に3度出場。その後、オリックスに入団。現役引退後は会社員などを経て、この森高校を廃部から復活させました。
プロ野球まで上り詰めた吉田監督。なぜ、高校野球の指導者として地元に帰ってきたのでしょうか?
吉田監督
「廃部していると聞いて、自分自身、高校野球に育ててもらったという思いが強かったので。ゼロから高校野球のチームを作って、森町の地域創生につながるんじゃないかって」
部員15人に 単独で出場へ
「高校野球で地元・森町に恩返しをしたい」という思いが、監督の道へ進むきっかけとなりました。
地元企業の力を借りてグラウンドをよみがえらせ、空き家を寮に改装するなど、野球部復活へ環境を整えました。
しかし去年、再始動したものの、入部したのはわずか4人。当時の練習を見てみると、バッティングピッチャーは吉田監督。打ったボールは自分たちで回収します。
練習内容は限られ、大会には他の高校との合同チームでの出場となりました。
吉田監督
「一期生に対して、2年目も合同となると苦しい思いをさせてしまう」
そこで、吉田監督が中心となり部員増加を目指し、中学生に向けた体験会を開催。すると今年、1・2年生合わせて部員は15人に。ついに森高校単独で大会に出場できるようになりました。
制限があった練習にも大きな変化があったといいます。
エース 上出蒼空選手(2年)
「連携プレーとか、4人の時はそういうのがなくて、こっちの方がチーム感はあって楽しい」
全力で駆け抜けた森高校
いよいよ迎える夏。迎えた南北海道大会。森高校は、1・2年生だけの15人で公式戦初勝利を目指します。
単独チームで出場できる喜びをかみ締めながら、チームは最後まで粘りを見せるも、あと一歩届かず。校歌は歌えませんでしたが、全力で駆け抜けました。
渡部選手
「1・2年生ながら、夏の大会単独で出場した経験は、来年すごく大きいものとして返ってくる。すごくいい経験になった」
吉田監督
「きょう迎えるまでの日々も本当に濃かった。楽しい部分もたくさんあったので、すべて糧にして頑張っていきたい」
ヒロドキャスター
「吉田監督によるチームづくりは、本当にゼロからのスタートで、まず町長への直談判から始めたそうなんです。その情熱が復活へと導かれたと思うのですが、部員大半が寮生活で、その寮も空き家を改装したもの。共同生活を送る中で、みんな絆を深めていっています。3年生がいなくて、まだ1・2年生のチームで、この夏は初勝利なりませんでしたが、来年は3学年そろうので、どんな姿を見せてくれるか楽しみです」
(2026年7月16日放送分より)
