
「自分は大丈夫」その思い込みこそが落とし穴でした。法律を専門とする大学の名誉教授がロマンス詐欺の被害に遭い、900万円以上をだまし取られました。
【画像】「名古屋生まれの37歳。独身」名誉教授がロマンス詐欺被害
きっかけはSNSへの投稿
香川大学 高倉良一名誉教授(71)
「自分は賢いと思って、自分の能力に対する過信というか、そんなところを逆に見事につかれて、相手からやられてしまったなと」
実名で被害を赤裸々に語ってくれたのは、香川大学の名誉教授・高倉良一さん(71)。法律を専門に50本以上の論文を執筆してきた法のスペシャリストです。
高倉さんは独身。ロマンス詐欺の被害に遭うきっかけとなったのは、何気なく行ったSNSへの投稿でした。
「(大学を)定年退職して、研究室を片付けていたんです。その模様をフェイスブックにのせて。それを見て、私のほうに連絡があった」
メッセージを送ってきたのは、中国に住む「愛子」と名乗る人物。「本の断捨離に興味がある」という内容が書かれていました。
LINEのやりとり
「私は名古屋生まれで、現在37歳で、独身女性です」
「高倉さんも私を愛子と呼んでもいいですよ」
やりとりを重ねる過程で、愛子は失恋の悩みを打ち明け、高倉さんのことを「兄さん」と呼ぶようになります。「平和」や「人権」について語り合い、2人は少しずつ距離を縮めていきました。
「平和な社会を目指すためには300年くらいかかると。そういうものをかなり長文で送ったのですが、(愛子が)非常に同感し興味を示してくれた。それで“志を共にする”『同志』のような存在だと感じた」
マンションも売却
知り合って11日後。愛子が切り出してきたのは、投資の話でした。
「私の伯父さんが有名な経済学の専門家で、金融業界で他人が入手できない情報を入手できる幅広い人脈を持っています」
誘いを受け、指定された口座に5万円を振り込んだという高倉さん。すると、愛子は投資アプリを使って、お金が順調に増えていると架空の情報を見せつつ、さらに振り込むよう促してきたといいます。
こうして高倉さんが5カ月間で振り込んだ金額は900万円以上。友人から350万円を借り、マンションを売却して工面したお金でした。
「マンションを売却して、(最後の振り込みは)190万円だったかな」
しかしその後、愛子から連絡がくることはありませんでした。
「連絡途絶えた時点で、この女性のことをインターネットで調べてみたら、写真が出てきて、この人物が詐欺をしていると」
被害者の75%が40代~60代
警察庁によると、SNS型投資・ロマンス詐欺の被害額は去年1800億円を超えて過去最悪となっています。
ロマンス詐欺の被害者の75%は、40代から60代です。
「銀行で、詐欺ではないかと声をかけられたりするんだけども、窓口に行くまでの間に(愛子との)信頼関係が出来上がっているから、そういわれても全く揺るがない」
現在、高倉さんは自身の体験を講演活動などで伝え、ロマンス詐欺の被害を1人でも減らせるよう活動したいとしています。
(2026年7月21日放送分より)
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