
イランに対し11日連続で攻撃を続けるアメリカですが、トランプ大統領が次の狙いを明らかにしました。イラン中部にある「山」です。この山には何があるのか、取材しました。
【画像】ウラン濃縮施設の南約1.6キロに位置するピックアックス山
トランプ氏が攻撃を予告
21日、ヘグセス国防長官が明らかにしたイラン攻撃に対する戦費は。
「本日時点の推計は375億ドル」
375億ドル、日本円にしておよそ6兆1000億円にも上ります。
その一方、トランプ大統領は「激しい攻撃」を予告しました。
「かなり近いうちにあの地域を攻撃する。かなり激しくだ」
その地域とは、イランにある山「ピックアックス山」。そこに何があるのでしょうか。
攻撃からまもなく半年
中東地域などを担当するアメリカ中央軍は日本時間22日朝、11日連続となる攻撃をイランに加えたと発表しました。
60日間の停戦は崩れ去り、当初4~5週間で終わるとしていたイランへの攻撃は、まもなく半年になろうとしています。
民主党 ダービン上院議員
「戦争を始めて5カ月経ったが現時点での戦費の見積もりは?」
ヘグセス国防長官
「本日時点の推計は375億ドルです」
日本円にしておよそ6兆1000億円の費用。これは国防総省が5月に公表した費用からおよそ1兆3000億円増えています。
民主党 リード上院議員
「ホルムズ海峡が閉鎖される可能性は認識していたはず。イランの船を撃沈しても変わっていない」
ヘグセス国防長官
「バイデン政権のときに米の船がイランに降伏したこともある。つまり…」
民主党 リード上院議員
「いま話しているのはあなた方が始めた戦争について。石油が自由に流通して紛争もなく、米兵がイランに殺害されることもなかった時の話ではない」
そんな中、トランプ大統領が予告したのが、新たな標的イランにある山「ピックアックス山」への攻撃です。
トランプ大統領
「あの地域をかなり近く攻撃するだろう。イランに止めるすべはない」
「ピックアックス山」があるのは、イランの中部ナタンツのウラン濃縮施設の南、およそ1.6キロに位置しています。では、なぜそこを標的にしようと言うのでしょうか。
なぜ今標的に?
アメリカの外交政策に詳しい
明海大学 小谷哲男教授
「イスラエルの情報機関から、『イランがピックアックス山に遠心分離機を隠した』という情報が入っているようです。ナタンズから濃縮したウランが移されているとしたら、そこに遠心分離機が加わると核兵器が作れるかもしれない。その情報がトランプ大統領を動かしているとみられている」
ワシントンに拠点を置くシンクタンク、科学国際安全保障研究所の分析では、構造物が置かれている場所から二股に分かれて伸びる道の先には地下に通じる2組の入り口が存在します。
その2組の入り口に、およそ50メートルの高低差があることから、地下に複数の階層がある可能性もあるといいます。
記者
「イランが核の遠心分離機をピックアックス山に移したと思いますか」
トランプ大統領
「そうかもしれないが我々には記録がない。我々は核物質を追っている。重要なのはそこだ」
イランは6年前に遠心分離機の製造工場を「ピックアックス山」に設置すると発表しましたが、科学国際安全保障研究所はまだ稼働していないとしています。
去年6月のイランの核施設への攻撃でも対象にはなっていませんでした。それがなぜ今、標的として浮上したのでしょうか。
小谷教授
「ホルムズ海峡の開放を巡ってイランとの攻撃の応酬が続いているが、事態の打開が難しい中でピックアックス山への攻撃をして核開発計画を止めたことをアピールできれば、中間選挙を前に有権者に対して成果を誇れる」
イランのさらなる報復を招く可能性もあります。
小谷教授
「ホルムズ海峡の代替ルートとして機能しているUAEやサウジのパイプライン、その積み出し港、または紅海に対して攻撃をするという形でこれに応えることが考えられる」
(2026年7月22日放送分より)
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