
副首都法案の成立を目指して延長された国会は、24日が事実上の会期末です。しかし、その中身は判然としないまま、詳しいことは成立してから決めるということのようです。野党側は「採決しようがない」と態度を硬化させていて、法案の行方は予断を許さない状況となっています。
【画像】副首都法案“会期末”の採決合意できず…国会最終盤に与野党の攻防続く
詳細は成立後に「政府が検討」
自民党 小林鷹之政調会長
「大阪ありきではありません。それは明確です」

延長国会、最大の懸案“副首都”法案。提出した与党側は、その意義をこう主張します。
法案提出側 自民党 簗和生衆院議員
「首都直下地震とか富士山噴火、こういったものがいつ起こるか分からない。一刻も早く、代替できる場所を確保しておくことは国家の責務」

東京が大災害に見舞われた時に備え、首都機能をバックアップする地域を整備する。その必要性は、与野党おおむね一致しています。では、なぜ賛否が分かれているのか。野党側は「法案の中身が生煮えだ」と指摘します。例えば、かかるコストについて。
立憲民主党 岸真紀子参院議員
「副首都指定に伴う財政規模と財源はどのように考えているのか」

法案提出側 自民党 簗和生衆院議員
「費用や予算規模の観点も含めて、政府において検討するものということで、あらかじめ、この場で示すことは難しい」
法案では、副首都の要件として、東京と同時に被災しない場所であることに加え、バックアップ機能を担える国の出先機関がすでに一定数あること、人口や経済が一定集まっていることなどを挙げています。
立憲民主党 岸真紀子参院議員
「国の出先機関について、一定の出先機関の立地を想定とあるが、どの程度の出先機関を想定しているのか」
法案提出側 自民党 宮下一郎元農水大臣
「実際どの程度の集積があればバックアップを速やかに行うことができるか、今後の政令策定までの間に政府において検討されると思う」

立憲民主党 岸真紀子参院議員
「経済集積、圏内のGDPが一定規模。人口集積、一定規模の人口を想定となっているが、これの具体的な数値は示すべきではないか」
法案提出側 自民党 宮下一郎元農水大臣
「具体的にどの基準でというのは、今この場ではなかなかお示しできないが、そういった考え方に基づいて政令をしっかり定めていく」
立憲民主党 岸真紀子参院議員
「今、法律の議論をしているので、何でもかんでも政令にされると本当に議論に参加できない」

細かいことは政府が定める政令で決まる、副首都構想。選ばれれば、規制緩和や税制優遇などが受けられます。大阪・愛知・福岡が意欲をにじませていますが。
国民民主党 山田吉彦参院議員
「南海トラフの確率、一般的にマグニチュード8以上が30年以内に来る確率は60~90%。最大90%は起こり得る。リスクの高い地域は科学的に前提から外していくべきではないか」
地方創生担当 黄川田仁志大臣
「副首都となる地域の災害リスクをどう考えるか。引き続き国会での審議を注視しつつ、法案成立後、政府として必要な対応を行っていきたい」
その審議。与党は委員会の採決を23日に行うつもりでしたが、野党は反発していて、折り合えませんでした。事実上の会期末となる24日の成立は不透明な状況です。
“副首都”法案の行方は
仮に24日の委員会で採決が行われ可決された場合、舞台は本会議に移りますが、そこでもギリギリの状況です。

参議院の定数は248。そこから投票しない議長と議員辞職した山本太郎氏を除くと総数は246になり、法案可決に必要な過半数は124となります。自民・維新の与党で124に足りるのかというと、自民会派が101、維新会派が19で、足しても120と、4議席足りません。そこに衆議院で副首都法案に賛成した、みらいが賛成に回ったとしても2議席が不足します。
そこで注目されるのが、無所属の議員4人です。

齊藤健一郎議員
元NHK党所属で、一時、自民党と統一会派を結成。
平山佐知子議員
静岡県選挙区で元民進党所属。
望月良男議員
和歌山県選挙区で、元自民・世耕弘成議員と関係が深い。
永江孝子議員
愛媛県選挙区で、立憲など野党の支援を受けて無所属で当選。
この無所属の議員4人に対して、与党側・野党側ともに、陣営に賛同してもらうよう働き掛けを続けている模様です。
もし参院で否決された場合、再び衆議院で3分の2の賛成で再可決ができますが、これまで強引な国会運営だと批判されてきた高市政権だけに、再可決となれば、さらなる批判も予想されます。
