
閑静な住宅街に鳴り響く大音量のギターの音。7年間にわたる「騒音」を近隣住民が記録していました。
響く大音量のギター男逮捕
自宅から約20メートル 被害を訴える住民
「常識では考えられない音。本当びっくりするぐらいの大音量が流れていて。警察も来て『うるさいからやめてください』と言うが、構わず大音量で流す。警察にも怒鳴る」
一軒の住宅から発され続けた騒音が、やがて事件に発展します。
家の周辺に住む人たちの健康は、徐々にむしばまれていったといいます。
京都市西京区にある一軒家です。屋根を見ると若干色あせているのと、白い壁に長く走った亀裂が目立ちます。近隣住民はこの家からの騒音に長年悩まされていましたが、今回警察は住人を逮捕しました。
騒音が問題になっていた家の住人・横井一憲容疑者(61)が、京都府警に逮捕されました。
その容疑は「傷害」。2019年6月ごろから7年間にわたり、昼夜を問わず大音量でラジオを流したり、ギターを弾いたりして、近くに住む男女4人を不眠症やうつ状態にさせるなどした疑いです。
騒音で不眠症に「7年間の記録」
容疑者の自宅周辺ですが、この辺りも戸建て住宅が整然と並ぶ、いわゆるきちんと整備された住宅エリアで、昼すぎの時間帯も非常に静かです。
容疑者宅から半径50メートル以内に住む人が記録した実際の音声をお聞きください。
エレキギターの音が鳴り響いていますが、時刻は午前8時ごろのことです。これは別の日、午前8時半ごろに記録されました。
一方、騒音問題で駆け付けた警察が横井容疑者に対して呼び掛けている音声も記録されていました。
自宅から約20メートル 被害を訴える住民
「家中閉めているけど、大音量が漏れているし。植木の間にスピーカーか何か付けていると思う。そこからすごく外に向けて流れる。何かこちらが言って、トラブルで何か言われてもかなわないので。知らんふりして歩くとか、さっと通るみたいな」
これらは警察が容疑者の自宅から押収したものです。ギターはおよそ40本あり、ラジカセのようなものも数台ありました。
住民らが“騒音”発生日時を記録
これは住民らが記録し続けた資料の一部です。6枚の資料から、どれだけの騒音に悩まされていたのかが分かります。
2024年1月の記録を見てみると、横軸が時間、縦軸が日付になっています。ほぼ毎日のように午前8時ごろ、音楽の騒音があって、その後午前10時ごろにエレキギターの騒音があって、午後になるとラジオの騒音が増えていきます。資料からは規則性も見えてきました。
2021年12月には音楽やラジオの騒音が記録されている中で、この日午後7時ごろには「奇声」と書かれています。
2022年1月のある夜には「バカカッパー帰ったぞー」。下旬には外出していたようですが、その間もラジオが流れていて、警察が来たという記述があります。
そして長期の外出から戻った2月中旬には「ご主人様が帰ってきたぞ」。“帰宅宣言”の後、騒音は再び始まったようです。
警察が横井容疑者の家の近くで騒音の大きさを測ったところ、走行中の電車内で感じる音と同じくらいの日もあったということです。
警察によると、横井容疑者の騒音は80から90デシベル間の大きさでした。
“電車並み”大音量とは
例えばそれは、電車に乗って移動している時や、ムクドリが集まる木の下と同じくらいのうるささだといいます。
これくらいの音が朝も昼も夜も、平穏であるはずの日常生活をおびやかしていたというのです。
亀井正貴弁護士によると、今回騒音問題が事件化された背景には、複数の人が精神的な症状について医師の診断を受けていることや、その期間の長さなどがあるといいます。
亀井弁護士
「労力をかけて、保全した証拠じゃないと立証が難しい。証拠保全して起訴して有罪判決をとれば、量刑はかなり厳しくなる」
(2026年7月24日放送分より)
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