30日、高市総理は記者会見を開き、食料品の消費税率引き下げや今後の給付制度に関する方針を正式に表明した。
高市総理は冒頭、負担から給付を引いた値を世帯収入で割った純負担率が諸外国に比べて高くなっていることを背景に、物価高や税、社会保険料負担に苦しんできた中所得・低所得の方の負担軽減が現下の最重要課題であると認識していると述べた。その上で、給付付き税額控除を改革の本丸とし、飲食料品の消費税率の引き下げについてはその実施までのつなぎと位置付け、給付付き税額控除への移行を見据えて検討を進めると申し上げてきたと説明した。
続いて、前日に社会保障国民会議において示された中間取りまとめに触れ、令和11年に本格導入される所得に連動したきめ細かな給付について言及した。この新たな制度により、中所得・低所得の現役勤労者の負担を軽減し、これまでよりも手取りが増えるようにするとともに、年収の壁などによる働き控えを緩和できるとした。一方で、本格導入までのつなぎについては、中所得・低所得の方の負担軽減の必要性は共有されたものの、具体案についての意見の一致にまでは至らなかったと説明した。
高市総理は、中間取りまとめに盛り込まれた各党の意見も踏まえ、自身が熟慮した末に最善と考えられるものを選択し、本日自民党の臨時役員会で伝えてきたと説明した。まず、全所得階層に負担軽減が及ぶ飲食料品の消費税率1%への引き下げを令和9年4月より2年間先行させると表明した。その後、令和11年4月から所得に連動したきめ細かな給付を本格導入することに合わせて、飲食料品の消費税率は元の税率8%に戻していくとした。さらに、本格導入までの間、消費税1%の範囲内で、令和9年6月以降、所得に連動したきめ細かな給付を先行導入すると述べた。高市総理は、この議長案を今年の8月上旬までに政府与党の方針として決定できるよう党内をまとめていただきたい旨、役員会で要請したと明らかにした。
次に、中間取りまとめにおいて指摘された課題について説明した。農業従事者や外食産業への影響については、与党と連携し、今後の予算編成プロセスで支援策を具体化するとした。財源確保については、「市場の信任が得られるよう、特例公債に頼らずに確保してまいります」と述べた。具体的には、歳出歳入両面の見直し、税外収入のさらなる歳入確保の取り組みをゼロベースで進めるとともに、補正予算は真に緊要性の高い施策に限定する方針を明確にした。
また、飲食料品の消費税率を元の税率に戻せないのではないかという指摘に対しては、「財政の持続可能性を実現し、市場の信任を確保していく観点からも、2年後には私が責任を持って確実に税率を元に戻してまいります」と明言した。元の税率に戻す際に負担増が生じるという懸念については、給付の対象となる中所得・低所得の現役勤労者は消費税率引き下げの効果を上回る支援を受けられることから懸念は当たらないとした。給付の対象外となる就労していない高齢者への対応についても、既存制度での対応を含め継続検討するとした。
野党から提案があった、給付の方が飲食料品の消費税減税より迅速であり優れているとの意見については、公平な給付を実現するための所得情報の把握などに一定の期間を要すると説明した。これまでの給付が制度やインフラがない中でその都度行われ、自治体に急な準備をお願いしてきた実情や、昨年末の補正予算での子育て応援手当の給付開始に遅れが生じた例を挙げ、有権者に納得感のある十分な消費税率引き下げが必要だと述べた。住民税減税を合わせて行うべきとの主張に対しても、地方財政に影響が恒久的に及ぶ課題があり、急にできる話ではないと説明した。
(ABEMA NEWS)

