
小学館の漫画配信サービス「マンガワン」で連載していた作家が性加害事件を起こした後、別のペンネームで新たな連載を始めた問題で、担当だった編集者が謝罪文を公表しました。この編集者は第三者委員会に対して「交際トラブルを理由に連載しないのは不自然だ」と話していました。
事件発覚直後 組織として対応に
第三者委員会 調査報告書から
「被害女性への更なる人権侵害を助長し、またはこれに加担する対応であったと評価されてもやむを得ない」
今週、第三者委員会から“人権侵害を助長した”と指摘された小学館。小学館は作者・山本章一氏による性加害事件で、漫画「堕天作戦」を終了させましたが、その3カ月後に別のペンネームを使って新連載をスタートさせていました。
第三者委員会 調査報告書から
「一般的に考えて、ペンネームを変更した上で原作者となることは、名前や絵柄から、被害女性を含む読者に特定されないようにすることを目的としていたようにも思える」
第三者委員会の調査結果を読むと、小学館が事件の発覚直後から、組織として対応にあたっていたことが分かります。
2020年2月、山本氏の担当編集G氏が作者の逮捕を知ると、すぐに担当部局の責任者に報告。8月には取締役3人と広報室長も交えた会議で、「堕天作戦」の無期限“連載停止”を決めました。
公には作者の「体調不良による休載」と発表したまま、翌年5月には…。
担当編集G氏 調査報告書から
「G氏は山本氏に対し、原作者として関与する新たな作品の構想を進めないかと持ち掛けた」
示談交渉進め連載再開模索
担当編集G氏は作者に新連載をもちかける一方で、被害女性と示談交渉を進め、連載の再開を模索していました。
担当編集G氏による示談交渉
「連載再開ができなかった場合は、山本氏から月々の支払もできなくなってしまう」(2021年5月 テレビ朝日の取材から)
当時、小学館の社長室はG氏に対して示談交渉に関与するべきではないと注意していました。
被害女性が連載の再開に難色を示すと、G氏は…。
担当編集G氏 作者・山本氏にLINE 第三者委報告書から
「別名義での原作、まだ消えていない話ですので」
2022年、被害女性が民事裁判を起こしたことから、小学館は9月に「堕天作戦」の出版契約を解除。12月末には、別のペンネームで「常人仮面」の連載が始まりました。
第三者委員会 調査報告書から
「構想着手から連載開始に至るまで、『常人仮面』の原作者が山本氏であることは管理部門には知らされておらず、連載可否に関する相談も一切されていなかった」
調査報告書によると、担当編集G氏は、漫画配信サービス「マンガワン」の編集長(当時)には、原作者が山本氏であると伝えていました。
しかし、この編集長は山本氏が元交際相手ともめている程度の認識しかありませんでした。
担当編集は交際トラブルと
今年2月、札幌地裁が山本氏に1100万円の賠償命令を下したことが発端となり、小学館は会社として原作者が山本氏だったと認知しました。※山本氏は判決を不服として控訴
第三者委員会 調査報告書から
「G氏は、あくまで『交際トラブル』にとどまるとの認識であったため、それを理由として連載しないのは不自然であり、立ち止まることができなかった旨を供述している」
4日、G氏は自身のSNSで謝罪しました。
「自分は当事者ではないという認識が先に立ち、状況を正しく理解しようとしないまま関わってしまいました」
「自分の判断の浅はかさと責任の重さを強く痛感しています」
(2026年8月7日放送分より)
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