
千葉県での豪雨の影響はなおも拡大しています。医療機関も打撃を受け、断水に苦しむ病院では職員が必要な水を人力で運ぶ事態となっています。
大雨で地下1階が浸水
セントマーガレット病院
朝戸晴美事務長
「水圧でまずひびが入って、水圧でドアが押し開けられて中に水が入った」
病院のガラスのドアを割るほどの水の勢いです。
職員(身長152センチ)の頭の上まで水が達しました。
朝戸事務長
「今までの常識では通用しないような自然現象。ここまでの想定をして対策をしていかなければ」
千葉県八千代市のセントマーガレット病院では、13日の大雨で、地下1階が浸水しました。部屋にはたくさんの物が浮いています。
スタッフ
「パソコンとかが水につかって」
当時、サーバーがダウンし、一時、電子カルテが使えなくなったほか、薬も手作業で仕分けています。
朝戸事務長
「倉庫の下半分が水没したので、そこにあった物は全部使えなくなってしまった状態。医療廃棄物として廃棄されることになる。看護師たちが衛生的に使えるもの、使えないものを判断している。こういう作業を一刻も早く終わらせて、通常業務に戻るために頑張っている」
大雨が降った13日夜、八千代市では、記録的短時間大雨に関する情報が4回発表されました。
住宅街に固定されたカメラでは、水位が一気に上がる様子が分かります。
病院も当日は、雨で道路が寸断されました。
セントマーガレット病院
朝戸健夫院長
「周りが冠水していて、病院に応援も来られなかったという状況で。院内にいる当直の職員たちと帰れないで残っていた職員たちで、みんなでこの病院を守ってくれた」
各階で使う水を人力運搬
少しずつ復旧していますが、何より病院にとって必要な水が十分には使えない状態が続いています。
各階で使う水は、職員が給水車からくんで運んでいきます。
断水の原因は地下にあります。
スタッフ
「(機械室の)この設備が上に水を上げる揚水ポンプとかの設備。水没して焦げてしまった」
通常は水槽の水を揚水ポンプでくみ上げて、屋上の水槽に送り、そこから院内に行きわたらせますが、揚水ポンプの電源が焼けたため、復旧できないといいます。
大雨の翌日は、水の入ったタンクを屋上まで運んだといいます。
朝戸事務長
「男性スタッフが総出で1つ20リットル入りのポリタンクを、エレベーターも使えなかったので、階段で5階まで上がって屋上まで来て、さらに階段をのぼって、このはしごをのぼって」
現在は応急ポンプを使って、1階から2階、2階から4階へと、何段階かに分けてくみ上げる方法を試しているということです。
早い段階からDMATやボランティアが入り、現在、入院患者や外来患者の受け入れは通常通りです。
朝戸院長
「結果的にまず一番困ったのが透析ですね」
透析治療は、薬剤をきれいな水で薄めて使用するため、大量の水が必要となります。
地域医療を止めないために病院側は…。
朝戸院長
「水が止まってしまったので結果的には透析は無理だろうということで、やむを得ず近隣の医療機関にお願いをして、透析患者を外に出すという判断をしました」
通常通り運営も…地下に水
透析患者を受け入れたのが、3キロ離れた東京女子医科大学八千代医療センターです。
患者(79)
「(Q.いつこちらに来た?)金曜かな。1週間くらいここにいる」
現在、通常通りの運営となっていますが、地域災害拠点病院であるこの病院も、被害がなかったわけではありません。
東京女子医科大学八千代医療センター
秋月義雄施設担当
「この下ですね、1メートルほど水没しました。水の勢いが強すぎて、たどりつくことも難しかった」
地下には排水施設と、免震構造の空間が広がっています。当日は、高さ1メートルほどまで水がたまったということです。
翌日の昼には、おおむね排水は完了したということです。
「まだ足元に残っていますが、ちょうどこの高さまで浸水した。50センチまでは雨水の流入は許容するが、今回一気に超えてしまった」
当日は近くの船橋市で、1時間に62ミリの雨を観測しています。
地下にあった空調用のポンプなどが故障しましたが、予備のポンプで代用しているということです。
現状、外来や入院患者も受け入れていて、病院の運営には全く問題ありませんが…。
「この雨の量は全く想定外だったので、今後また同じようなことが起きた場合に対策を取らねばならない。検討の課題として認識している」
(2026年8月18日放送分より)
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