
30日、気象庁・国土交通省は、福井県福井市・大野市・勝山市に発表された「レベル5大雨特別警報」と龍ヶ鼻ダムの緊急放流の可能性について記者会見を行った。
気象庁は冒頭、「普段災害が起きないと思われているような場所でも最大級の警戒が必要です」と述べた。福井県内の3市に大雨特別警報(警戒レベル5)が発表されており、周辺地域にも危険警報や警報・注意報が出ている状況だと説明した。
浸水や洪水の危険度については、一部でレベル5相当の「災害切迫」となっており、「重大な災害が切迫しているか、すでに発生している可能性が高い状況」だと説明。浸水想定区域などの危険な場所にいる人に対し、「今いる場所より安全な場所へ直ちに移動することが重要」と呼びかけた。レベル4相当の危険とされる地域についても、「重大な災害がいつ発生してもおかしくない状況」だとして、速やかな避難を促した。
土砂災害の危険度は、福井県内を中心にレベル4相当の「危険」な領域が広がっており、その周辺にもレベル3相当の「警戒」や「注意」の領域が続いているとした。
今回の大雨の特徴について記者から問われると、気象庁は「1時間の降水量としては50~60mmと十分多いが、記録的短時間大雨情報に相当する100mm前後の雨はこれまでのところ観測されていない。一方、24時間降水量は4時までの段階で福井県勝山市の勝山で282mmに達しており、50〜60mmの雨が比較的長い時間、同じ場所で降り続くことで今回のような大雨になっている」と説明した。
ダムの緊急放流については、国交省の担当者が詳細を説明した。ダムは福井県の竹田川上流にある龍ヶ鼻ダムで、「竹田川は九頭竜川に河口付近で合流する水系で、福井県北部を流れている川の上流に位置する」と述べた。緊急放流について、「普段はダムが洪水調節を行い、下流に流す流量を少なくすることで河川の水位上昇を抑えているが、洪水調節のために空けていた容量がなくなってしまうと、放流量をカットできなくなる。ダムに入ってくる水がそのまま下流に流れていく状態となり、川の水位が急激に上昇し、今まで経験したことのないような流量が川を流れることになる」と仕組みを説明した。その上で、「場所によっては氾濫の可能性も高くなるため、しっかりと避難していただく必要がある」と呼びかけた。
竹田川の水位の見通しについて問われると、国交省は「ダムが緊急放流すると水の状況が変化するため、現時点での見通しは難しい状況だ」と前置きした上で、「下流の六日(むいか)観測所は洪水予報の対象河川になっており、氾濫危険水位を超えて氾濫発生水位に到達する可能性がある。ダムの緊急放流があると、氾濫発生水位に到達する可能性があると考えられる」と述べた。
緊急放流した場合に氾濫のおそれがある市町村名を問われた国交省は、「坂井市とあわら市が対象になる」と答えた。
ダムの緊急放流に際して事前にアラートが出るかどうかについては、「ダムの緊急放流が予測される場合は、基本的にダムから市町村にお伝えし、市町村がそれを踏まえて避難情報を発することになる。市町村が発する避難情報を認知して避難行動していただく形になる」と説明した。
(ABEMA NEWS)
