
物価高や後継者不足など、さまざまな問題を背景に飲食業界では倒産が増えています。大切な屋号やレシピを残すため、別の会社に売却して引き継ぐことを決めた店も出てきています。
屋号とレシピを売却
揚げたてのカツに、自家農園で栽培した野菜を使ったカレー。ナッツをベースにしたソースで、味に深みを持たせます。
提供しているのは、東京・八丁堀にあるカレー専門店「ロダン」です。
客(30代)
「とてもおいしい。カツはテクスチャー(食感)がとてもいいです」
客(30代)
「コクのあるナッツが利いていて、すごい風味豊かでおいしいです」
オーナーの佐藤克也さん(60代)には、「多くの人に食べてもらいたい」という思いがある一方で…。
「自前で店舗を増やしていくのは限界があるので、年齢的なこともあって」
そんな中、佐藤さんはロダンの屋号やレシピを他の会社に引き継ぐ決断をしました。
「すぐ2つ、3つの(買い手の)候補が挙がって、ビック・バンさんが一番情熱があったので、すぐそこに決めさせていただきました」
引き継いだのは飲食店を展開するビック・バン社です。東京・新橋に店を構える、鶏肉料理にこだわった居酒屋。ランチ営業で提供しているのが、ロダンから承継したカレーです。
ビック・バン 渡辺隆史社長
「世の中で後継者不足という問題を非常に多く耳にして。(ロダンに)1週間連続で食べに行ったんですが、これは絶対にいけると、終わりにするのはもったいない」
将来的には屋号を打ち出し、ロダンのカレーとして提供することも考えています。
「自分たちで再現するのは非常に難しく、なおかつおいしくお客さんにリピートしてもらうとなると、屋号とレシピは非常に重要な問題」
「屋号承継」後継者不足で注目
今回行われたのは、「屋号承継」という取り組みです。店の屋号やレシピを別の会社に売却し、買い手側はその店名やレシピを使って料理を提供する仕組みです。
今回、取引を仲介した会社によると、譲渡金の相場は1000万円から3000万円ほどで、この2カ月で5件の売買を手がけたということです。
客(40代)
「広くいろんなところで食べられるようになる。それはそれで楽しいんじゃないですかね」
店そのものは売却しないため、元のオーナーは営業を続けることができます。
佐藤オーナー
「一度食べるとリピートする確率が高いと自負していますので、どんどんたくさんの人に食べていただけたら」
(2026年9月4日放送分より)
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